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IT導入補助金を使ってオンラインショップ(ECサイト)の費用負担を解消しよう!
目次
IT導入補助金制度は、オンラインショップ(ECサイト)の制作にも適用されます。今後ECサイトを制作し、非対面での販売を強化したい企業様はこの記事をお読みください。
IT導入補助金とは
「IT導入補助金」とは、経済産業省が実施する「サービス等生産性向上IT導入支援事業」のことであり、ITツールの導入に伴う費用の一部を国が補助する制度です。この補助金は、ホームページ制作やオンラインショップ(ECサイト)制作などのIT事業の支援を目的としており、ITツールを導入することで業務の効率化や売上アップなどの経営力の向上を図ることができます。
IT導入補助金には、通常枠のA類型・B類型、デジタル化基盤導入枠のデジタル化基盤導入類型・複数社連携 IT導入類型、セキュリティ対策推進枠の5つの対象枠があります。A類型・B類型は、主に顧客対応や販売支援、会計・財務システム、人事システムなどのITツールが対象です。デジタル化基盤導入類型・複数社連携 IT導入類型は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも、生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者等を支援し、企業間取引のデジタル化を推進することを目的としています。また、セキュリティ対策推進枠はサイバーインシデントが原因で事業継続が困難となる事態を回避するとともに、サイバー攻撃被害が供給制約や価格高騰を潜在的に引き起こすリスクや生産性向上を阻害するリスクを低減することを目的としています。
オンラインショップ制作は「デジタル化基盤導入類型」「複数社連携 IT導入類型」が対象枠
オンラインショップ(ECサイト)制作について、IT導入補助金を利用する場合は、「デジタル化基盤導入類型」「複数社連携 IT導入類型」が対象枠となります。これらの枠について、詳しく解説いたします。
デジタル化基盤導入類型
デジタル化基盤導入類型においては、オンラインショップ(ECサイト)を含むITツールやPC、タブレット、レジ、券売機などが対象となります。また、対象とするITツールや機器によって、補助額や補助率が異なる場合があります。
対象項目 | 補助額 | 補助率 |
オンラインショップ(ECサイト)を含むITツール① | ~50万円以下 | 3/4 |
オンラインショップ(ECサイト)を含むITツール② | 50万円超~350万円 | 2/3 |
PC等 | ~10万円以下 | 1/2 |
レジ等 | ~20万円以下 | 1/2 |
オンラインショップ(ECサイト)を含むITツールについては、対象経費が50万円以下の場合は3/4の補助率が適用され、50万円を超える部分については2/3の補助率が適用されます。
複数社連携 IT導入類型
複数社連携IT導入類型では、デジタル化基盤導入類型に比べて対象となるITツールが広範囲にわたります。例えば、キャッシュレスシステムや生体認証決済システム、AIカメラ、デジタルサイネージ、DX化の実現などが挙げられます。また、コーディネート費用や外部専門家に係る費用も補助の対象となります。
ただし、複数社連携IT導入類型の申請要件は比較的高く設定されているため、オンラインショップ(ECサイト)のみを対象とする場合には、デジタル化基盤導入類型での補助金申請が適している場合があります。
オンラインショップ制作でIT導入補助金を利用する際の申請期間や提出・添付書類
オンラインショップ(ECサイト)制作においてIT導入補助金を利用する場合、申請期間があり、必要な書類を用意して申請を進める必要があります。以下では、申請期間と必要書類について簡単に説明します。後ほど、手続きの流れについてもご紹介いたします。
申請期間のスケジュール
通常枠(A類型・B類型)
募集回数 | 締切日 | 交付決定日 |
1次募集 | 5月16日(月) | 6月16日(木) |
2次募集 | 6月13日(月) | 7月14日(木) |
3次募集 | 7月11日(月) | 8月12日(金) |
4次募集 | 8月8日(月) | 9月8日(木) |
5次募集 | 9月5日(月) | 10月6日(木) |
6次募集 | 10月3日(月) | 11月4日(金) |
7次募集 | 10月31日(月) | 12月6日(火) |
8次募集 | 11月28日(月) | 2023年1月18日(水) |
9次募集 | 12月22日(木) | 2023年2月7日(火) |
デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)
募集回数 | 締切日 | 交付決定日 |
1次募集 | 4月20日(水) | 5月27日(金) |
2次募集 | 5月16日(月) | 6月16日(木) |
3次募集 | 5月30日(月) | 6月30日(木) |
4次募集 | 6月13日(月) | 7月14日(木) |
5次募集 | 6月27日(月) | 7月28日(木) |
6次募集 | 7月11日(月) | 8月12日(金) |
7次募集 | 7月25日(月) | 8月25日(木) |
8次募集 | 8月8日(月) | 9月8日(木) |
9次募集 | 8月22日(月) | 9月22日(木) |
10次募集 | 9月5日(月) | 10月6日(木) |
11次募集 | 9月20日(火) | 10月20日(木) |
12次募集 | 10月3日(月) | 11月4日(金) |
13次募集 | 10月17日(月) | 11月22日(火) |
14次募集 | 10月31日(月) | 12月6日(火) |
15次募集 | 11月14日(月) | 12月20日(火) |
16次募集 | 11月28日(月) | 2023年1月18日(水) |
17次募集 | 12月22日(木) | 2023年2月7日(火) |
18次募集 | 1月19日(木) | 2023年3月3日(金) |
19次募集 | 2月16日(木) | 2023年3月23日(木) |
提出・添付書類一覧
IT導入補助金を申請するにあたり、法人と個人事業主で必要書類が異なる点にご注意ください。必要書類が揃わない場合、申請対象外となりますので、事前にしっかり確認し、提出時に不備がないようにしましょう。以下では、それぞれの必要書類について詳しく解説いたします。
法人がIT導入補助金を交付申請する場合の必要書類
法人がIT導入補助金を申請する際に必要な書類は、以下の通りです。
・履歴事項全部証明書
法人の登記事項を証明する書類で、発行から3カ月以内のものに限ります。補助金や助成金の申請や銀行融資、オフィスの借り入れなど、様々な場面で必要になる書類です。
・法人税の納税証明書(その1またはその2)
直近分のものに限ります。納税証明書は税務署の窓口での発行が必要で、電子納税証明書は使用できません。
個人事業主がIT導入補助金を交付申請する場合の必要書類
個人事業主がIT導入補助金を申請する際に必要となる書類は以下の通りです。
・運転免許証、運転経歴証明書、または住民票
住民票については、交付申請日から遡って3カ月以内のものに限ります。また、運転免許証については、交付申請日が有効期限内であり、住所変更等の変更があった場合は裏面の変更履歴も提出が必要です。
・所得税の納税証明書(その1またはその2)
所得税の納税証明書については、直近のものに限り、税務署の窓口で発行されたものに限られます。電子納税証明書(納税証明データシート等)は不可となります。
・所得税確定申告書B
所得税確定申告書Bについては、税務署が受領した直近のものに限ります。
以上が、個人事業主が提出する必要のある書類です。なお、個人事業主の場合、旧姓で事業を行っており、①〜③の姓名が異なる場合は、姓名の変更がわかる書類を①と一緒に提出する必要があります。
IT導入補助金の申請の流れ
IT導入補助金の申請手続きには、申請期間や必要書類の確認が必要です。企業向けの申請手順については、IT導入補助金公式サイトで公表されている流れに従って進めることができます。
1. 導入するITツールを選定する
IT導入補助金の対象となるITツールは、「IT導入支援事業者・ITツール検索」にて調べることができます。まずは導入するITツールの選定を行ってください。
2. gBbizIDを取得する
gBbizIDは1つのID・パスワードで様々な行政サービスにログインできるサービスです。公式サイトから取得できます。
3. 「SECURITY ACTION」の実施
「SECURITY ACTION」の宣言は、情報セキュリティ対策に真剣に取り組むことを表明するものです。公式サイトでの申請手続きを完了することで、1〜2週間後にはロゴマークをダウンロードできるようになります。
4. 交付申請
IT導入支援事業者と共同で事業計画を行なった場合、交付申請手続きの手順は下記の通りです。
5. 申請マイページで基本情報等を入力します。
IT導入支援事業者が、導入するITツール情報や事業計画値を入力します。
入力内容を再度確認し、事務局に提出します。
6. ITツールの発注・契約・支払い(補助事業の実施)
ITツールの発注、契約、支払いは、事務局から「交付決定」通知を受けた後に行います。交付決定通知前に手続きを行った場合、補助金の受け取りができなくなるので、注意が必要です。
7. 事業実績報告
補助金の使途であるITツールの発注・契約・支払いを証明するために、事業実績報告を提出する必要があります。手順は以下の通りです。
- 申請マイページから、事業実績報告に必要な情報や証憑を添付し、報告書を作成します。
- 必要事項を入力し、再度内容を確認します。
- 作成した事業実績報告書を事務局に提出します。
8. 補助金交付手続き
事業実績報告書の提出後、補助金の交付手続きを行います。補助金の額は、申請マイページから確認できます。
9. 事業実施効果報告
IT導入補助金の事業実施効果報告は、所定の期限までにIT事業者ポータルを通じて代理で提出する必要があります。代理提出には、申請マイページからの必要事項の入力が必要となります。
成功するオンラインショップのポイント
最後に成功するオンラインショップ(ECサイト)を制作するポイントをお伝えします。
製品に合わせてカートを選定する
オンラインショップ(ECサイト)で用いるカートはサービスごとに特徴があります。自社で提供する製品、ターゲットとするユーザーに合わせた最適なカートを選びましょう。
例えば、20代の女性をターゲットとするアパレル販売のオンラインショップの場合は、デザイン性が高いカートが好まれます。また、健康食品やサプリメントなどを販売する場合は、定期購入機能が備わっているカートが適しているといえます。
ユーザー目線でデザインする
オンラインショップは、オリジナル性が高いオシャレなデザインより、使いやすさを感じるデザインが求められます。オンラインショップを利用するユーザーの多くはAmazonや楽天などのオンラインショップを利用した経験があると考えられますが、その理由は単に有名であるだけでなく、シンプルで使いやすい構造だからです。Amazonや楽天を参考に、使いやすいと感じてもらえるデザイン・構造に取り組みましょう。
製品ページを魅力的に作る
オンラインショップを訪れるユーザーの目当ては製品ページです。製品ページがいかに充実して魅力的なのか、使いやすいのかでオンラインショップは成功します。求めている製品を見つけやすい機能を備え、ユーザーが求めている製品情報が網羅的に記されているページ設計を目指しましょう。
リピーターを意識する
オンラインショップはリピーターを増やすことが近道と言えます。製品の入荷情報や新製品発売情報などメールやSNSなどでこまめに発信を続け、常に動いているサイトだとユーザーにアピールすることが重要となります。
Webサイトに置いて、情報を蓄積できることは大きなポイントです。オンラインショップの売り上げを分析することで、どの製品がどのターゲットに人気なのかをつかみましょう。
まとめ
IT導入補助金を活用してオンラインショップ(ECサイト)を制作する場合は、最大で350万円まで補助金を受け取ることができます。条件を満たすことが必要ですが、その分、中小企業でも比較的簡単にIT導入を行うことができます。IT導入補助金を利用したオンラインショップ制作に興味がある場合は、上記でご紹介した条件を確認し、手順に従って申請手続きを進めてみてはいかがでしょうか。