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小規模事業者持続化補助金申請書類の書き方解説

本記事では、小規模事業者持続化補助金の申請に必要な「経営計画書」と「補助事業計画書」の書き方や記入例についてご紹介いたします。
小規模事業者持続化補助金の採否を決めるにあたって重要となってくるのが、申請書の「様式2-1」の「経営計画書兼補助事業計画書」です。
日本商工会議所「小規模事業者持続化補助金」のページには、記載例が参考として掲載されていますが、補助金をはじめて申請される方には、難しく感じる方も多いのではないでしょうか。書類作成のための参考となるよう、ぜひお役立てください。

小規模事業者持続化補助金の申請書類について


本補助金の申請に必要な申請書類について、確認していきましょう。小規模事業者持続化補助金の申請には、以下の5つの申請書類が必要です。

  • 持続化補助金事業に係る申請書
  • 経営計画書兼補助事業計画書
  • 事業支援計画書
  • 補助金交付申請書
  • 宣誓・同意書

この中で、申請に大きな影響を与えるとされている「経営計画書兼補助事業計画書」の書き方と具体例について説明いたします。

必要書類の取得方法

応募時の提出資料・様式集はPDF形式でダウンロード可能です。小規模事業者持続化補助金のWebサイトからは、Word形式で書類をダウンロードすることができますので、お客様の都合のよい形式を選択してダウンロードしてください。なお、単独申請と共同申請の場合は書類が異なるのでご注意ください。

経営計画書兼補助事業計画書の書き方のポイント

要点を抑えて書く

経営計画書兼補助事業計画書は各項目で記載しなければならない要素があるので、そのポイントをしっかりおさえて書類を作成しましょう。

箇条書きがおすすめ

書類は普通の文章で記載しても問題ありませんが、文章を書き慣れていない場合は要点をまとめて箇条書きすると書きやすいです。

文章に文字数制限はなし

書類をまとめる場合は「補助事業で行う事業名(30文字以内)以外は文章の文字数に制限はありません。ですから、まずは箇条書きで必要な要素を書き出し、その後に必要な要素以外を削除して、文章化すると書きやすいです。また、文章だけでは伝わりづらい内容に関しては写真や表を加えることもできるので、伝わりやすくするための工夫はしっかりと行いましょう。

商工会議所・商工会からアドバイスを受ける

小規模事業者持続化補助金の申請窓口は、商工会議所・商工会です。書類を自分なりにまとめたら、一度最寄りの商工会議所・商工会に相談しましょう。

会員として所属していなくても、小規模事業者持続化補助金の申請についての相談を受けることができます。商工会議所・商工会は、申請書の内容や形式の確認を行います。書類の書き直しや資料の準備に時間がかかることがあるので、申請期間に間に合うために、早めに相談しましょう。

経営計画書兼補助事業計画書の項目とポイント

経営計画書兼補助事業計画書は、主に現在の経営状況に関する説明を行い、それらを元に「補助事業の目標達成における妥当性」を明示することが求められます。このため、現状説明だけでなく、補助事業を踏まえた具体的な説明を心がけて記載することが重要です。

本書類は4項目を持ち、各項目を下記のように記載することを意識することが望ましいです。

①企業概要

企業概要は、審査の第一印象となるもっとも重要な要素です。企業のホームページや広告のような箇条書きではなく、読みやすさと具体性を重視しましょう。

概要・沿革設立年、基本理念、代表の経歴、後継者がいればその方の経歴について記載します。
基本情報営業時間、人員体制、店舗立地、アクセスなどについて記載します。
商品構成利益構成会社の経営状況、売り上げの状況、顧客の状況、製品やサービスの提供内容など売上、商品(サービス)について記載します。商工会議所の様式記載例では、売上総額の大きい商品と利益総額の大きい商品を図表にしています。

②顧客ニーズと市場の動向

本項目では、顧客ニーズと市場の動向に対する調査結果を元に、周辺環境による現状説明を行います。顧客の性別や年齢層、求められている商品。サービスの名称や価格など、そして現在の注文・受注状況を明確に記載しましょう。データには図表を活用しながら記入します。

顧客ニーズ顧客(消費者・取引先)が求めている商品・サービスは何かを記載します。
市場の動向競合他社の存在や顧客の増減など、過去から将来の見通しを含め記載します。

③自社や自社の提供する商品・サービスの強み

本項目では、他社にはない自社の強みに関する説明を行います。

自社の強み商品・サービスが他社に比べて優れている点を記載します。
顧客の評価顧客に評価されている点や選ばれている理由を記載します。

④経営方針・目標と今後のプラン

上記の項目は、現状の説明を記載していました。しかし、本項目では現状ではなく、今後の具体的な経営方針について説明します。漠然とした目標を記載するのではなく、目標や具体案を明確にして説明することを心がけましょう。

経営方針上記の①~③を踏まえて、今後どのような経営方針や目標があるか、可能な限り具体的に記載します。
目標達成のためのプラン方針・目標を達成するためにどのようなプラン(時期と具体的行動)を記載します。「〇年までに来店客数〇%増、売上○○万円増」のような数字の目標を記載します。

⑤補助事業で行う事業名

本項目では補助事業の名称を記載します。「○○○〇」の開発・販路開拓のような事業名を30 文字以内で記載する文字数制限が存在するので、補助金で何をするのかわかるようにできる限り簡潔にまとめましょう。

⑥販路開拓等(生産性向上)の取組内容

本項目では、上記の項目で記載した補助事業に対して、どのような取り組みを行うのか具体的に記載する必要があります。

販路開拓等(生産性向上)の取組内容たとえば、「新たにチラシを制作し近隣に配ることで、今まで当店を知らなかった地域住民に広くPRし新規顧客獲得を狙う」などといった具体的な取組内容を記載します。
これまでの取組との違い今回の補助事業がこれまで自社の取組と違う部分を記載します。競合他社の同様の取組との違いについて記載します。
創意工夫した点・特徴今回の取組にあたって、工夫した点について記載します。
事業の具体的な進め方いつまでに、何を、どのくらいやるのか、方法やスケジュールを具体的に記載します。 

⑦業務効率化(生産性向上)の取組内容【任意記入】

本項目では、業務効率化(生産性向上)に対する取り組みを行う場合のみ、取り組み内容について記載する必要があります。具体的な取り組みがない場合は「空欄でも良い」と日本商工会議所の様式記載例で述べられています。

⑧補助事業の効果

本項目では、上記にて記載した補助事業により、どのような効果が見込まれるかを具体的に記載します。

売上等への効果事業を実施することにより、顧客数・売上・利益率などがどのように増加するかの見込みを記入します。
取引先への効果事業により、取引先にどのような効果をもたらすかを記載します。
地域社会への効果事業により、地域にどのような効果をもたらすかを記載します。

まとめ

今回は、小規模事業者持続化補助金の申請に必要な「経営計画書兼補助事業計画書」の書き方や記入例についてまとめました。 補助金が採択されるには、特に様式2-1の「経営計画兼補助事業計画」をしっかりと作りこむことが重要になってきます。そのためご自身で取り組まれる場合は十分時間に余裕を持って行うことをおすすめします。もし自力での作成に不安がある方は、実績のある行政書士などの専門家に相談して取り組むと不備や手間なく申請を進めることができるので、ご検討されてみてはいかがでしょうか。

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