小規模事業者持続化補助金 IT導入補助金 事業再構築補助金 コラム一覧 会社概要

2023年度(令和5年度)において、小規模事業者持続化補助金の方針が発表されました。
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の業務拡大に向けた販路開拓などに使用することができる補助金です。
本記事では、2023年3月に発表された小規模事業者持続化補助金の2023年度(令和5年度)方針を受け、最新情報を提供します。

小規模事業者持続化補助金について

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者などが販路開拓等の改善や業務効率化に向けた事業に必要な費用を一部補助することを目的とする補助金です。

補助金の額は通常枠であれば50万円という上限が設けられていますが、広告費やウェブサイト制作費用などにも利用可能です。

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の新しい販路開拓などの取り組みを支援する上で非常に有効な補助金と言えますので、適用に関心がある小規模事業者には検討していただきたいと思います。

2023年度(令和5年度)小規模事業者持続化補助金のポイント

2023年度(令和5年度)の小規模事業者持続化補助金において、新たな特例「インボイス特例」が導入されます。この特例は、インボイス発行事業者に対する補助上限額を上乗せするものであり、免税事業者からのインボイス発行事業者への転換時に各公募枠に対する補助上限額が50万円増額されます。

この特例の利用により、通常枠において補助上限額が100万円、特別枠において補助上限額が250万円となります。これらの詳細な内容については、以下で説明いたします。

【2023年度(令和5年度)方針】小規模事業者持続化補助金の申請枠と補助金額

2023年度(令和5年度)において、小規模事業者の持続化支援に対する補助金の申請枠と補助上限額は以下の通りです。申請枠の詳細な要件に関しては、将来的に変更される可能性があるため、随時最新情報に注目することが必要です。

また、2022年度(令和4年度)に存在していた「インボイス枠」は、インボイス特別措置の導入により廃止されます。

通常枠

通常枠は、小規模事業者の持続支援のための基本的な申請枠です。多くの事業者がこの枠に申請することが想定されます。

補助上限額は50万円(インボイス特例に該当する場合は100万円)、補助率は3分の2です。

賃金引上げ枠

賃金引上げ枠は、補助事業の終了時点において、事業場内最低賃金が地域別最低賃金よりも+30円以上引き上げた事業者を対象とする特別枠です。補助上限額は200万円(インボイス特例に該当する場合は250万円)です。

補助率は原則3分の2ですが、赤字事業者の場合は4分の3に引き上げられます。

卒業枠

卒業枠は、補助事業の終了時点において、小規模事業者として定義する従業員数を超えて規模を拡大する事業者を対象とする特別枠です。「小規模事業者として定義する従業員数」は業種によって異なります。

以下は、業種ごとの従業員数の定義に関する説明です。

補助上限額は200万円(インボイス特例に該当する場合は250万円)であり、補助率は原則3分の2とされています。

後継者支援枠

後継者支援枠は、「アトツギ甲子園」のファイナリストなどとなった事業者を対象とする特別枠です。「アトツギ甲子園」は、中小企業庁が主催する、全国各地の中小企業・小規模事業者の後継者が新規事業アイデアを競い合うピッチイベントです。

補助上限額は200万円(インボイス特別措置が適用される場合は250万円)で、補助率は2/3とされています。

創業枠

創業枠は、過去3年以内に「特定創業支援事業」によって支援を受け、創業した事業者を対象とする特別枠です。

補助上限額は200万円(インボイス特別措置が適用される場合は250万円)で、補助率は2/3とされています。

今後の情報にご注意ください

この記事に掲載されている情報は、2023年3月上旬に公表されたものです。詳細な申請要件などに関しては、今後公表されることが予想されます。

そのため、小規模事業者持続化補助金の申請を検討される場合には、最新情報にご注意いただくことをお勧めします。また、専門家に相談をすることで、最新情報を確認することができる可能性もあります。

2023年度の小規模事業者持続か補助金に関する最新情報を確認する方法

小規模事業者持続化補助金に関する最新情報は、小規模事業者持続化補助金の公式サイトの「新着情報欄」で確認することができます。

2023年度までの現在公表されている受付スケジュール(第14回)

受付締切分申請書類の受付締切事業支援計画書発行の受付締切採択結果公表補助事業の実施期間
第14回受付締切分2023年12月12日(火)【最終日当日消印有効】原則2023年12月5日(火)今後公表交付決定通知受領後から2024年8月31日(土)まで

まとめ

今回は、2023年3月に発表された小規模事業者持続化補助金の2023年度(令和5年度)方針を受け、小規模事業化持続化補助金に関する情報をお伝えしました。第14回小規模事業者持続化補助金の公募要領に関する詳細な情報は公式サイトをご覧ください。2023年度の小規模事業者持続化補助金申請される方はインボイス枠に関する内容の変更点について抑えておきましょう。

個人事業主が事業再生を行う場合、財政的に大きな負担がかかることがあります。しかし、そのような状況にある場合でも、事業再構築補助金を活用すれば、事業再生を支援する財政的な支援を受けることができます。事業再構築補助金は、事業再生に必要な経費の一部を補助する制度であり、労働者の給与や福利厚生費、再生計画策定にかかるコンサルティング費用、設備購入費用などが対象となります。この記事では、個人事業主が活用できる事業再構築補助金について解説します。

事業再構築補助金の申請要項や条件

事業再構築補助金の申請要項や条件は、事業再構築補助金の公式サイトの公募要領から確認することができます。個人事業主も申請可能ですが、法人と異なる条件や制限がある場合がありますので、注意深く確認することが大切です。また、申請期間や申請書類の提出方法なども公募要領に記載されているため、申請前に必ず確認しましょう。

事業再構築補助金は個人事業主も対象

事業再構築補助金は、個人事業主も含めたあらゆる事業者が対象となっています。ただし、事業再構築補助金の目的が、新型コロナウイルス感染症の影響によって打撃を受けた事業者の経営再建を支援することにあるため、コロナ前からの事業を行っている必要があります。また、一定の条件を満たす必要があります。

事業者が満たすべき条件

資本金が10億円未満

事業再構築補助金の申請条件の一つとして、対象事業者が大企業ではなく、資本金が10億円未満であることが挙げられます。個人事業主の場合は、資本金の額が定められていないため、常勤の従業員数が2,000人以下であることが代わりの条件として設けられています。

売上高等減少

具体的には、コロナ後の任意の3ヶ月間の売上高の合計金額が、コロナ前の年の同月の売上高の合計金額から10%以上減少していることが条件となります。ただし、グリーン成長枠では売上高減少要件が不要となっており、創業まもない個人事業主も申請可能となっています。個人事業主の場合は、確定申告書や売上台帳で月別の売上高を確認して、売上高減少要件を満たしているか確認する必要があります。

個人事業主が利用できる事業再構築補助金の枠

個人事業主が利用できる事業再構築補助金の枠には、通常枠、回復・再生応援枠、最低賃金枠、グリーン成長枠、緊急対策枠があります。通常枠は個人事業主も申請可能で、最大2,000万円(従業員数20人以下)の補助金が得られますが、補助率は低めです。

回復・再生応援枠は、最大500万円(従業員数5人以下)の補助金が得られ、補助率は高めです。最低賃金枠は、最大500万円(従業員数5人以下)の補助金が得られます。グリーン成長枠は、技術開発や人材育成に取り組む事業者が対象で、該当する個人事業主は多くはありません。緊急対策枠は、最大1,000万円(従業員数5人以下)の補助金が得られ、採択率が高く、業種や地域を問わず申請可能です。補助金の金額や補助率は枠によって異なるため、個人事業主は自身の事業に最適な枠を選ぶことが重要です。

大規模賃金引上枠は企業対象の枠であり、個人事業主は申請できません。

個人事業主の採択率

事業再構築補助金の公募の結果として、採択件数が公表され、応募件数や採択率などの情報が提供されます。以下が過去の公募情報です。

公募期間応募件数採択件数採択率
第1回22,231件8,016件36.0%
第2回20,800件9,336件44.8%
第3回20,307件9,021件44.4%
第4回19,673件8,810件44.7%
第5回21,035件9,707件46.1%
第6回15,340件7,669件49.9%
第7回15,132件7,745件51.2%

事業再構築補助金を使って行える事業

事業再構築補助金を使って行える事業は、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、事業再編という5つの類型のいずれかに当てはまる必要があります。具体的には、以下のような事業が挙げられます。

ただし、これらの事業についても、具体的な内容や計画書が必要となります。また、補助金の使い方にも制限があるため、公募要領等で詳細を確認することが必要です。

新分野展開

新分野展開とは、既存の主たる業種や事業を変更することなく、新たな商品やサービスの提供を行うことです。主たる業種とは、個人事業主の場合には、売上高構成比率の最も高い事業が属する日本標準産業分類の大分類を指します。また、主たる事業とは、売上高構成比率の最も高い事業が属する中分類以下を指します。

事業転換

事業転換とは、主たる業種を変更することなく、主たる事業を変更することを指します。例えば、個人事業主がジムを経営している場合、そのジムに新たにヨガスタジオを併設してヨガスタジオの売上が既存のジムの売上を上回る見込みがある場合、主たる業種が変わらないまま、主たる事業が「ジム」から「ヨガスタジオ」に変更されたと考えることができます。従って、既存の事業と同じ業種の新規事業を行い、その新規事業の売上が個人事業主や法人の中で最大の売上となる場合、事業転換に該当します。

業種転換

主たる業種を変更することを意味します。例えば、個人事業主が居酒屋を経営している場合、その居酒屋に新たに冷凍食品の製造・販売事業を加え、その冷凍食品の販売が既存の居酒屋の売上を上回る見込みがある場合、主たる業種が飲食サービス業から卸売業や小売業に変更されたと考えることができます。従って、既存の事業と異なる業種の新規事業を開始し、その新規事業の売上が個人事業主や法人の中で最大の売上となる場合、業種転換に該当します。

業態転換

業態転換とは、製品やサービスの提供方法を変更することを指します。例えば、個人事業主がヨガ教室を経営している場合、コロナ禍で対面での教室が困難になったため、オンラインスクール形式での提供を開始した場合が業態転換にあたります。

事業再編

会社法上の組織再編行為を行うことと、これまで説明してきた4つの類型をみたす新規事業を行うことを指します。会社法上の組織再編行為とは、合併や事業譲渡などのM&Aによって、企業の組織を再編することを指します。ただし、個人事業主がこの事業再編で申請することは稀であると言えます。

個人事業主の事業再構築補助金の必要書類

個人事業主が事業再構築補助金の申請に必要な書類は、基本的に法人の場合と同じです。以下が基本的な必要書類となります。ただし、申請内容や応募枠によっては追加の書類が必要になる場合もあるため、公募要領を確認しながら書類を作成してください。

労働者名簿については、事業再構築補助金の公式サイトに様式が用意されていないため注意が必要です。

個人事業主が注意すべき点

個人事業主が注意すべき点は、売上高減少要件を証明するために提出する必要のある書類です。法人とは異なり、個人事業主が提出する必要書類は以下の5つです。

事業再構築補助金の申請手順

個人事業主や法人が事業再構築補助金を申請するための手順は以下の通りです。

GbizIDの取得

事業再構築補助金を申請するためには、GbizIDの取得が必要です。GbizIDにはいくつか種類がありますが、GbizプライムIDを取得するようにしましょう。取得には2週間程度かかるため、事業再構築補助金の申請を検討している場合は、早めに取得しておくことが望ましいです。

ミラサポplusの会員登録

補助金の電子申請を行えるポータルサイトであるミラサポplusの会員登録を行います。GbizIDとの紐付けを行う必要があるため、GbizIDの取得後に会員登録を行うようにしましょう。

必要書類の作成

事業再構築補助金の申請に必要な書類を作成します。主な書類としては、事業計画書が必要になります。事業計画書の作成には時間がかかるため、余裕をもって準備しましょう。

電子申請

必要書類が揃ったら、ミラサポplusから電子申請を行います。申請では事業者の情報を入力し、必要書類を添付して提出します。

個人事業主が事業再構築補助金に採択されるのポイント

個人事業主が事業再構築補助金に採択されるためのポイントを抑えることで、採択率を上げることができます。例えば、以下のポイントが挙げられます。

提出する書類をしっかりと揃える

個人事業主が事業再構築補助金に採択されるためのポイントの一つは、書類不備がないように申請を行うことです。提出書類が足りていなかったり、提出した書類の様式が間違っているだけで、審査すらされずに不採択となってしまうことがあるからです。実際に過去の公募回では、書類不備により不採択となった事業者が全体の約10%にものぼったことがあります。特に個人事業主は法人と異なる提出書類があるため、注意が必要です。事業者の内部でのダブルチェックや、支援者に確認してもらうなどの対策を行い、書類不備による不採択を避けるようにしましょう。

審査項目を押さえた事業計画書の作成

個人事業主が事業再構築補助金に採択されるために最も重要なのは、事業計画書を作成する際に審査項目を適切に押さえることです。事業計画書の内容が主に採択の可否を判断する基準となるためです。

事業計画書には、個人事業主が現在どのような事業を行っているのか、事業環境がどうであり、どのような戦略をとっていく必要があるか、そして新規事業で何を行うのかなど、分かりやすく論理的に説明する必要があります。事業者でない審査官が審査するため、事業計画書は専門知識がない人でも理解できるように作成する必要があります。

さらに、事業再構築補助金の審査基準には16項目があり、これら全てを満たす必要があります。そのため、事業計画書にはそれぞれの審査項目に対応する内容を盛り込む必要があります。個人事業主でも自分で作成することはできますが、慣れていない場合は思った以上に手間がかかる場合があるため、注意が必要です。

専門家に相談

個人事業主が事業再構築補助金の申請に成功するためには、事業計画書を適切に作成し、必要書類を正確に提出することが必要です。しかし、個人事業主には、事業計画書の作成や必要書類の提出に関する専門知識が不足している場合があります。そのため、補助金の申請に精通している専門家に支援を依頼することは、採択率を上げるためにも有効な方法の一つです。専門家は事業計画書の作成だけでなく、必要書類の作成や提出まで支援してくれるため、個人事業主にとって大きな助けになります。

まとめ

事業再構築補助金は、個人事業主にとっても重要な支援制度です。通常枠や回復・再生応援枠、最低賃金枠など、様々な枠が設けられています。要件はそれぞれ異なりますが、個人事業主が申請できる枠も多くあります。ただし、事業計画書の作成が重要であるため、専門家に支援を依頼することも検討しましょう。また、補助金額は枠によって異なりますが、補助率が高い枠もあります。緊急支援対策の意味合いが強い緊急対策枠などは、不採択でも再審査が受けられることもあり、個人事業主にとっては採択しやすい枠と言えます。補助金を活用して、事業の存続や発展に向けた取り組みを行いましょう。

本記事では、事業再構築補助金の採択結果・採択率に関して紹介します。事業再構築補助金の申請期間や過去の採択率が気になる方は、採択結果・採択率を参考にしていただければと思います。

事業再構築補助金について

事業再構築補助金は、新型コロナウイルスの感染拡大により新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編などの思い切った事業に取り組む中小企業に対して、支援する補助金です。

目的

事業再構築補助金は、業績が伸び悩む事業者に対して、大胆な事業再構築を促し、経済の構造転換を促進することを目的としています。

具体的には、新しい分野の開拓、事業の転換や再編、業種や業態の転換などが「事業再構築」に該当します。

補助額、補助率

補助額と補助率は以下の通りです。

申請枠補助額補助率
通常枠100万円 ~ 8,000万円2/3 (1/2)
大規模賃金引上枠8,000万円超 ~ 1億円2/3 (1/2)
回復・再生応援枠100万円 ~ 1,500万円3/4 (2/3)
最低賃金枠100万円 ~ 1,500万円3/4 (2/3)
グリーン成長枠100万円 ~ 1.5億円1/2 (1/3)
緊急対策枠100万円 ~ 4,000万円3/4 (2/3)

事業再構築補助金の対象者

事業再構築補助金の申請には以下の3つに該当する必要があります。

  1. 売上が減っている
  2. 新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編に取り組む
  3. 認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する

事業再構築補助金の採択結果が発表されるのはいつ?

事業再構築補助金の採択結果が発表されるのは、過去の公募情報から申請期間から約2か月後だとわかります。採択結果は、次の事業再構築補助金の申請期間中に発表されます。

申請・申請スケジュール

スケジュールの流れは、申請から採択されてから交付を受けるまでの一連の手順になります。

まず最初に申請を行います。その後、採択結果が発表されますが、これは締切後に2〜3ヶ月程度かかります。

採択された場合は、交付申請を行う必要があります。この申請は、採択後1ヶ月以内に行う必要があります。

交付決定には、申請後1ヶ月程度の期間がかかります。その後、事業を実施するために12〜14ヶ月の期間が必要です。

事業が完了した後は、2ヶ月以内に結果報告を行い、交付請求を行わなければなりません。交付は、事業終了後に行われます。

交付決定が下りても、すぐに支払われるわけではないため、注意が必要です。また、採択から入金までには1年以上の期間がかかるため、資金繰りの調整が必要です。

事業再構築補助金第1回から現在までの申請期間と採択率

事業再構築補助金の採択率は下記図の通りです。回を重ねるごとに採択率が上がっています。採択率は、応募件数に対して採択される件数の割合を示します。また、採択結果は、審査の結果、補助金が採択されたか否かを示すものです。

事業再構築補助金第9回公募

日付
申請期間令和5年1月中下旬~3月中下旬予定
採択発表調整中

事業再構築補助金第8回公募

日付
申請期間令和4年10月3日~令和5年1月13日
採択発表令和5年3月中旬~下旬頃

事業再構築補助金第7回公募

日付
申請期間令和4年8月30日~令和4年10月5日
採択発表令和4年12月15日

<採択結果>

申請枠応募件数採択件数採択率(%)
通常枠9,2924,40247.4
大規模賃金引上枠11545.5
回復・再生応援枠2,1441,33862.4
最低賃金枠16213180.9
グリーン成長枠54321740.0
緊急対策枠2,9801,65255.4

事業再構築補助金第6回公募

日付
申請期間令和4年6月8日~令和4年6月30日
採択発表令和4年9月15日

<採択結果>

申請枠応募件数採択件数採択率(%)
通常枠11,6535,29745.5
大規模賃金引上枠9555.6
回復・再生応援枠2,9331,95466.6
最低賃金枠25221685.7
グリーン成長枠49319740.0

事業再構築補助金第5回公募

日付
申請期間令和4年2月17日~令和4年3月24日
採択発表令和4年6月9日

<採択結果>

申請枠応募件数採択件数採択率(%)
通常枠16,1856,44139.8
大規模賃金引上枠13861.5
卒業枠21942.9
緊急事態宣言特別枠4,5093,00666.7
最低賃金枠30624379.4
グローバルV字回復枠100.0

事業再構築補助金第4回公募

日付
申請期間令和3年11月17日~令和3年12月21日
採択発表令和4年3月3日

<採択結果>

申請枠応募件数採択件数採択率(%)
通常枠15,0365,70037.9
大規模賃金引上枠12650.0
卒業枠17847.1
緊急事態宣言特別枠4,2172,80666.5
最低賃金枠39129074.2

事業再構築補助金第3回公募

日付
申請期間令和3年8月30日~令和3年9月21日
採択発表令和3年11月30日

<採択結果>

申請枠応募件数採択件数採択率(%)
通常枠15,4235,71337.0
大規模賃金引上枠201260.0
卒業枠442045.5
緊急事態宣言特別枠4,3512,90166.7
最低賃金枠46937580.0

事業再構築補助金第2回公募

日付
申請期間令和3年5月26日~令和3年7月2日
採択発表令和3年9月2日

<採択結果>

分類申請枠応募件数採択件数採択率(%)
中小企業通常枠14,8005,36736.3
特別枠5,8843,91966.6
卒業枠482450.0
中堅企業通常枠592135.6
特別枠9555.6
V字枠000.0

事業再構築補助金第1回公募

日付
申請期間令和3年4月15日~令和3年5月7日
採択発表令和3年6月16日令和3年6月18日  ※第1回のみ採択結果が2回に分かれて発表

<採択結果>

分類申請枠応募件数採択件数採択率(%)
中小企業通常枠16,8975,09230.1
特別枠5,1672,85955.3
卒業枠804556.3
中堅企業通常枠711216.9
特別枠14750.0
V字枠2150.0

事業再構築補助金は、大きく分けて「通常枠」と「特別枠」の2種類の枠があります。どちらの枠に申請するかによって、採択率が変わります。申請する前に、それぞれの枠の特徴を知っておくと良いでしょう。

業種別の採択率割合

事業再構築補助金は枠によって採択率が大きく異なるだけでなく、業種によっても採択の割合が変わってきます。業種ごとの採択割合は下記の図の通りです。

業種別の採択割合(第7回公募結果)

業種採択割合
製造業24.6%
宿泊業、飲食サービス業14.7%
卸売業、小売業15.3%
生活関連サービス業、娯楽業6.4%
サービス業(他に分類されないもの)6.0%
学術研究、専門・技術サービス業5.8%
情報通信業3.9%
不動産業、物品賃貸業3.2%
医療、福祉2.9%
教育、学習支援業1.7%
運輸業、郵便業1.7%
その他1.9%

「製造業」が採択割合のトップとなっており、次いで「宿泊業、飲食サービス業」「卸売業、小売業」の採択割合が高い結果となっています。

割合が一番大きい業種と一番低い業種とでは22.9%の開きがあります。

まとめ

事業再構築補助金は、新型コロナウイルスの感染拡大により新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編などの思い切った事業に取り組む中小企業に対して、支援する補助金です。採択率は毎回の募集によって異なりますが、採択されるためには、事業再建計画書の作成や提出書類の整備、事業再建の具体的なアイデアの提示などが重要となります。事業再構築補助金の採択率や採択結果は、申請者にとって非常に重要な情報です。事前に十分に調べて、申請書類の準備や審査に備えましょう。

事業再構築補助金は、中小企業や中堅企業、NPO法人や一般財団法人等を対象に、コロナ禍による経済状況の変化に対応するための補助金です。2021年3月からは公募が開始され、多くの企業が申請を行っています。
この記事では、事業再構築補助金について、申請のために必要な書類をわかりやすく解説します。

事業再構築補助金を申請するための必要書類

事業再構築補助金を申請するために必要な書類は多くありませんが、初めて申請する場合は、要項を熟読してどの書類が必要なのかを確認する必要があります。以下は、事業再構築補助金(通常枠)に申請する際に必要となる書類の一覧です。

以上が、事業再構築補助金の申請に必要な書類の一覧です。

事業計画書

事業再構築補助金の申請に必要な事業計画書は、提出書類の中でも最も時間がかかるものの一つです。事業計画書は、補助金の採択可否を判断する上で非常に重要な書類です。

事業計画書には、自社の事業の概要や補助事業の具体的な内容、市場や売上の予想などを最大15ページ(ただし、補助金額1,500万円以下の場合は10ページ以内)でまとめます。事業計画書のフォーマットは、事業再構築補助金のホームページからダウンロードできますが、自由に様式を選択することができます。

作成した事業計画書は、Wordなどで作成し、PDF形式に変換した電子ファイルを電子申請システムの所定の場所に添付して提出します。事業計画書は、補助金の採択において極めて重要な役割を果たすため、細心の注意を払って作成する必要があります。

認定経営革新等支援機関・金融機関による確認書

認定経営革新等支援機関・金融機関による確認書は、事業計画書の作成において、認定経営革新等支援機関等が関与したことを確認する書類です。必要な事項が記載された電子ファイルを作成し、電子申請システムの所定の場所に添付して提出してください。

補助金額が3,000万円を超える場合は、金融機関と認定経営革新等支援機関(金融機関が認定経営革新等支援機関である場合は当該金融機関のみ)と共同で事業計画書を作成する必要があります。その際に、それぞれから確認書を提出し、電子ファイルとして添付してください。ただし、金融機関が認定経営革新等支援機関を兼ねている場合は、「金融機関による確認書」の提出は不要です。

コロナ以前に比べて売上高が減少したことを示す書類

法人の場合

法人の場合、コロナ以前に比べて売上高が減少したことを証明するためには、以下の書類が必要となります。

  1. 申請に使用する任意の3か月分の売上高について、比較対象となるコロナ以前の同じ3か月分の売上高が記載されている年次確定申告書別表一の控え(1枚)
  2. 1の年次確定申告書と同じ年度の法人事業概況説明書の控え(両面)
  3. 受信通知書(e-Taxで申告している場合のみ)
  4. 申請に使用する任意の3か月分の売上高が記載されている、2020年または2021年の年次確定申告書別表一の控え(1枚)
  5. 4の年次確定申告書と同じ年度の法人事業概況説明書の控え(両面)

以上が、法人の場合に必要となる、コロナ以前に比べて売上高が減少したことを証明するための書類の一覧です。

個人事業主の場合

個人事業主の場合、コロナ以前に比べて売上高が減少したことを証明するためには、以下の書類が必要となります。

  1. 申請に使用する任意の3か月分の売上高について、比較対象となるコロナ以前の同じ3か月分の売上高が記載されている、年次確定申告書第一表の控え(1枚)
  2. 1の年次確定申告書と同じ年度の、月別売上が記入されている所得税青色申告決算書の控え(ある場合は両面)
  3. 受信通知書(1枚)(e-Taxで申告している場合のみ)
  4. 申請に使用する任意の3か月分の売上高が記載されている、2020年または2021年の年次確定申告書第一表の控え(1枚)
  5. 4の年次確定申告書と同じ年度の、月別売上が記入されている所得税青色申告決算書の控え(ある場合は両面)

以上が、個人事業主の場合に必要となる、コロナ以前に比べて売上高が減少したことを証明するための書類の一覧です。

決算書

法人の場合、2年以上経過している場合は、2期分の決算書を提出する必要があります。提出する書類は、貸借対照表、損益計算書、製造原価報告書、販売管理費明細、個別注記表です。なお、設立してから2年未満の場合は、1期分の決算書を提出する必要があります。

ミラサポplusの財務情報

中小企業の補助金や助成金に関する情報を提供するWebサイトであるミラサポplusは、経済産業省と中小企業庁によって運営されています。事業再構築補助金の場合、ミラサポplusを利用して「財務情報」を分かりやすく表現した書類を提出する必要があります。

ミラサポplusは、経済産業省と中小企業庁が共同で運営しているWebサイトで、中小企業に対する補助金や助成金などの支援について、わかりやすく案内しています。事業再構築補助金の第2回公募の際に、ミラサポplusの財務情報を取得する動画のURLが応募要領に追加されました。これにより、事業再構築補助金の申請に必要な書類の作成がより簡単になりました。

加点に必要な書類

事業再構築補助金における加点事項は以下の通りです。

1つ目は、令和3年の緊急事態宣言に伴う影響により、2021年1月〜6月のいずれかの月の売上高が前年同月比で30%以上減少したことが必要です。該当する時期の売上高を記載した誓約書が必要です。

2つ目は、上記条件を満たした上で、2021年1月〜6月のいずれかの月の固定費(家賃・人件費・光熱費等の固定契約料)が同期間に受給した協力金の額を上回ることが必要です。証明する書類(家賃・光熱費などの請求書)の提出が必要です。

3つ目は、経済産業省が行うEBPMの取り組みに対する協力です。協力することを該当欄でチェックする必要があります。

事業再構築補助金の申請方法

事業再構築補助金の申請方法は、以下のような流れで行います。

1. 申請準備

事業再構築補助金の申請を始める前に、以下の3つの要件を必ず確認する必要があります。

・コロナ禍で売上が減少したこと

・3年から5年の期間で事業を再構築すること

・事業計画書の策定において、認定支援機関の支援を受けること

これらの要件を満たしている場合は、jGrantsでの申請に必要なGビズIDプライムアカウントを作成し、同時に認定支援機関の選定を進める必要があります。アカウントの作成には時間がかかるため、早めに取り組むことが大切です。

2. 必要書類を揃え申請

認定支援機関の支援を受けながら、事業計画書を作成します。事業計画書は採択に重要な役割を果たすため、細心の注意を払って作成する必要があります。同時に、申請に必要な書類を揃えることも必要です。申請する公募回の要領に合わせて、必要書類を確認しましょう。書類が整ったら、所定期間内に事業再構築補助金の電子申請特設ページから申請します。

3. 審査結果の通知・公表

申請後、採択されたかどうかが事務局から申請者全員に通知されます。GビズIDにログインし、結果を確認することができます。採択されると、以下の情報が公表されます。

4. 補助金の交付申請

事業再構築補助金が採択されたら、補助金を受けるために補助事業実施期間内に審査申請を行います。申請枠によって期間が異なりますので、できるだけ早く申請するようにしましょう。また、補助対象外の経費が含まれている場合は、補助金が減額される可能性があるため、注意深く申請することが重要です。

5. 補助事業を実施

交付決定通知が届いた後は、採択された事業を実施期間内に実行し、補助対象となる経費を使用します。実施期間を過ぎてしまうと、補助対象外となってしまうため、期間内に実施するように注意しましょう。

6. 実績報告書を作成・提出

事業実施期間が終了したら、実績報告書を作成して提出します。この書類は補助金の交付を受けるために必ず提出する必要があります。提出期限内に書類を提出しましょう。提出後、事務局から現地検査の連絡が入るため、事業者は検査に応じる義務があります。問題がなければ、補助金確定通知書が事業者に届きます。

7. 精算払請求書の提出・補助金の受領

補助金確定通知書を受け取ったら、 jGrantsで補助金精算払請求書を提出して、事務局側が受領・承認すると、補助金が振り込まれます。また、補助期間が終了してからも、5年間は事業計画のフォローアップが必要であり、年次報告が必要となります。報告の適切な実施が求められます。

まとめ

事業再構築補助金の申請は手続きが多く、書類の準備も大変ですが新型コロナウイルスの影響で経営に打撃を受けた中小規模事業者ならば、ほとんどの中小規模の事業者が申請可能です。補助金を受け取るだけでなく、外部の専門家と協力して自社の事業を改革することができるチャンスでもあります。是非、補助金の申請に取り組み、自社の成長につなげてください。

本記事では、小規模事業者持続化補助金の採択率に関して説明します。小規模事業者持続化補助金の採択率に関心のある方は参考にしていただければと思います。

小規模事業者持続化補助金の採択率は約30%~90%を推移している

小規模事業者持続化補助金の採択率は、約30%から90%まで変動しています。これは、毎回申請件数によって異なる結果となるためです。

最新の情報として、2023年2月7日に発表された第10回小規模事業者持続化補助金の採択率は63.4%です。

第1回から第10回小規模事業者持続化補助金の採択率一覧

第1回から第10回小規模事業者持続化補助金(一般型)の採択率一覧です。

【小規模事業者持続化補助金(一般型)の採択率】

公募回申請件数採択件数採択率
第10回9,844件6,248件63.4%
第9回11,467件7,344件64.0%
第8回11,279件7,098件62.9%
第7回9,339件6,517件69.8%
第6回9,914件6,846件69.0%
第5回12,738件6,869件53.9%
第4回16,126件7,128件44.2%
第3回13,642件7,040件51.6%
第2回19,154件12,478件65.1%
第1回8,044件7,308件90.8%

【小規模事業者持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)の採択率】

公募回申請件数採択件数採択率
第6回11,721件8,040件68.6%
第5回6,208件4,138件66.6%
第4回8,243件5,780件70.1%
第3回8,056件5,022件62.3%
第2回10,205件5,361件52.5%
第1回7,827件3,512件44.8%

【小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)の採択率】

公募回申請件数採択件数採択率
第5回43,243件16,498件38.1%
第4回52,529件15,421件29.3%
第3回37,302件12,664件33.9%
第2回24,380件19,833件81.3%
第1回6,744件5,503件81.5%

「小規模事業者持続化補助金」の申請件数と採択件数は、中小企業庁の公式サイトにて「新着情報」から確認することができます。各回の申請件数と採択件数が発表されているため、「小規模事業者持続化補助金」の申請を検討されている方はこの情報を参考にしていただけます。

都道府県別の採択者一覧表について

中小企業庁は、小規模事業者持続化補助金の申請件数と採択件数を公表しています。また、都道府県別の採択者リストも公開されています。このリストには、全国の採択者が一覧表示されており、データをもとに都道府県別の全体比率を計算することもできます。

都道府県採択件数全体比率
北海道145件2.3%
青森県39件0.6%
岩手県84件1.3%
宮城県71件1.1%
秋田県41件0.7%
山形県63件1.0%
福島県54件0.9%
茨城県157件2.5%
栃木県70件1.1%
群馬県214件3.4%
埼玉県211件3.4%
千葉県173件2.8%
東京都706件11.3%
神奈川県267件4.3%
新潟県82件1.3%
富山県77件1.2%
石川県72件1.2%
福井県104件1.7%
山梨県76件1.2%
長野県124件2.0%
岐阜県143件2.3%
静岡県147件2.4%
愛知県428件6.9%
三重県112件1.8%
滋賀県152件2.4%
京都府142件2.3%
大阪府450件7.2%
兵庫県255件4.1%
奈良県87件1.4%
和歌山県50件0.8%
鳥取県13件0.2%
島根県35件0.6%
岡山県163件2.6%
広島県130件2.1%
山口県33件0.5%
徳島県78件1.2%
香川県70件1.1%
愛媛県61件1.0%
高知県49件0.8%
福岡県236件3.8%
佐賀県32件0.5%
長崎県74件1.2%
熊本県174件2.8%
大分県82件1.3%
宮崎県49件0.8%
鹿児島県65件1.0%
沖縄県108件1.7%

小規模事業者持続化補助金に関して、最も多くの採択件数を認められたのは東京都(706件)であり、大阪府(450件)、愛知県(428件)が続きました。一方、最も少ない採択件数は鳥取県(13件)であり、佐賀県(32件)や山口県(33件)も少ない数字でした。これらは地域の人口や事業者数の影響を受けていると考えられます。

中小企業庁は、採択者の一覧表を公開しており、申請者名、法人番号、補助事業名が確認できます。これは事業者の取り組みの見本となるため、興味がある方は中小企業庁のサイトを参照してください。また、小規模事業者持続化補助金の採択日については、「小規模事業者補助金の採択日と採択結果の説明」も参考にすることができます。

採択率の注意点

実質倍率はもう少し上がる

小規模事業者持続化補助金の採択率は直近では60%から70%程度であり、見た目は簡単に通過するかのように見えます。しかしながら、小規模事業者持続化補助金の申請には、事業計画を記載することが必要であり、販路拡大計画を詳細に作成する必要があります。この作業はかなり骨の折れるものであり、事業計画を何度も改訂することが必要です。そのため、申請前に諦めてしまう人も多くいます。このことを踏まえると、直近の高い採択率であっても必ずしも楽観する状況とはならないことがわかります。

公募回によって採択率が変わる

上記の採択率の表を見てみても、同じ小規模事業者持続化補助金の申請とは言え公募回によって、採択率は44%から90%と倍以上の開きがあります。

なぜかと言うと、補助金は予算に限度があるからです。

申請数が多数になった場合、予算の関係上、いくら作りこんだ良い事業計画を作っていたとしても、不採択になってしまうケースがあります。

直近の採択率は60%から70%程度ですが、次もそうなるとは限らないので、事業計画をきっちり仕上げることが重要です。

また、一度不採択になってしまったからと言って諦めてしまうのはとてももったいないです。次回分で再チャレンジすれば採択されるケースもあるので、諦めず再申請してみましょう。

小規模事業者持続化補助金の採択結果はいつ?

これまでの傾向として、第10回の小規模事業者持続化補助金(一般型)は2022年12月9日に申請締切が行われ、その後約2ヶ月後の2023年2月6日に採択結果が発表されました。どの回においても基本的には約2ヶ月後に採択結果が発表されているという傾向が見られます。

まとめ

小規模事業者持続化補助金の採択率は直近では60%から70%程度です。採択結果は申請の締め切りから約2ヶ月後に公開されます。採択率をできるだけ上げるためには、事業の現状や課題、目標や戦略、取り組む内容や効果などを具体的に記載することです。また、申請は採択されるまで何回でも申請可能ですので、不採択になった場合でも諦めずに次回の公募でチャレンジすることをおすすめします。

「IT導入補助金を申請したいけど、どこから手続きを始めればいいのか分からない」という方も多いかもしれません。実は、申請書の作成自体は難しくありません。本記事では、IT導入補助金の申請書の作成手順と書き方のポイントを解説します。具体的な手順を追いながら、フリー入力欄を活用してアピールする方法もご紹介します。申請書の作成に不安がある方も、この記事を参考にスムーズに手続きを進めていただけるようになるはずです。

IT導入補助金の申請書の事前準備

IT導入補助金の申請書をスムーズに書き進めるためには、申請書作成前に以下の3つの準備が必要です。

必要書類の準備

IT導入補助金の申請には、必要書類の添付が必要です。申請者が法人である場合と個人事業主である場合で、必要書類が異なりますので、以下のリストを参考に、正確に必要な書類を用意してください。

事業者の種類必要書類
法人・実在証明書:履歴事項全部証明書(発行から3か月以内)
・事業継続確認書類:税務署の窓口で発行された令和元年~令和 2 年中に納税された法人税の直近の納税証明書
個人事業主・本人確認書類:(有効期限内の)運転免許証・運転経歴証明書・住民票(発行から3か月以内)のいずれか
・事業継続確認書類1:税務署の窓口で発行された令和元年分の所得税の納税証明書
・事業継続確認書類2:税務署が受領した直近分の確定申告書 B の控え

上記の必要書類が揃わない場合は申請の対象となりません。それぞれの書類について詳しい情報はIT導入補助金の公式サイトのこちらのページからご確認ください。

必要書類の記入方法

必要書類の具体的な記入方法についてもIT導入補助金の公式サイトのこちらのページから確認できます。上記のような画像付きで詳しい内容が記載されているので、申請の際は参考になさってください。参考にすることで、必要書類の記入漏れや不備が起こりにくくなります。

gBizIDプライムアカウント取得

IT導入補助金の申請は、電子申請となりますので、gBizIDプライムアカウントを取得することが必要です。なお、プライムアカウントの取得には、必要書類の提出が必要であり、申請後2週間程度の時間を要します。IT導入補助金の申請をスムーズに進めるためにも、早めにプライムアカウントの取得を行っておくことが大切です。

SECURITY ACTIONの自己宣言

IT導入補助金の申請には、SECURITY ACTIONの自己宣言IDの入力が必要です。SECURITY ACTIONは、中小企業や小規模事業者が情報セキュリティ対策に取り組むことを宣言する手続きであり、ウェブサイト上で簡単に実行できます。申請者は、SECURITY ACTIONの自己宣言を実行し、その宣言IDを申請書に記入する必要があります。

IT導入補助金の申請書の作成手順

IT導入補助金の申請書の作成手順をご説明いたします。IT導入補助金は、支援事業者と共同で申請書を作成することが必要となります。以下は、補助金申請者が関わる手続きについての説明です。

1. I招待メールのURLからマイページを開設

IT導入補助金の申請手続きは、支援事業者からの招待メールを受け取ることから始まります。招待メールに記載されたURLから申請マイページにアクセスし、事前に取得していたgBizIDアカウントでログインしてください。

2. 基本情報を入力

画面上の指示に従い、会社の基本情報を入力していきます。会社名や所在地、業種、資本金、従業員数など、各項目の指示に従って入力してください。

3. 業種コードを入力

業種コードは、日本産業分類の細分類コードを入力してください。コードが不明な場合は、ウェブサイト「e-Stat(政府統計の総合窓口)」で検索できます。

4. SECURITY ACTIONの自己宣言IDを入力

次に、事前に取得しているSECURITY ACTIONの自己宣言IDを入力します。これは申請の必須項目ですので、事前にSECURITY ACTIONの手続きを済ませておきましょう。SECURITY ACTIONには「一つ星」と「二つ星」がありますが、IT導入補助金の申請においてはどちらでも構いません。

5. 事業内容の確認

続いて、申請者の事業内容を確認する画面に移行するので、表示されている業種の中から、該当する業種に全てチェックを入れましょう。自社の事業がどの業種に該当するか不明な場合は、先述したe-Statを参照してください。

6. 財務情報の入力

次画面では、申請者の財務情報を入力します。従業員数や資本金、売上高など、項目に従って入力していきましょう。

IT導入補助金の公式サイトのこちらのページで、交付申請情報入力の手引きが公開されています。詳細な情報が記載されているので、手順に従うとスムーズに申請手続きを行えます。

7. 経営状況の確認

次に、経営状況に関する質問に回答します。基本的には、チェックボックスに該当する項目を選択していくだけなので、難しいということはありません。ただし、回答欄には自由記述欄もありますので、そこを活用して自社のアピールポイントを強調することが重要です。採択される可能性を高めるため、アピールポイントをしっかりと伝えましょう。

8. 必要書類の添付

必要書類は申請に必要な書類が指定されているため、指定された書類が用意できているか確認しましょう。また、画像が不明瞭になっていないかも確認し、必要書類の全てのページが印刷されているかも確認しましょう。

9. 申請類型を選択

導入するITツールに合わせて、適切な類型を選択しましょう。申請書の作成は、ここまでの入力が完了した後にIT支援事業者に引き継がれます。

10. IT支援事業による入力・整合性の確認

特に重要な項目が労働生産性の伸び率です。申請要件として、ツールの導入によって1年後に3%、3年後に9%の伸び率をクリアしなければなりません。申請者は相手の入力を待つだけではなく、支援事業者と相談しながらその内容の整合性を確認することが大切です。売上や原価率、労働時間の推移など、実態に則して現実的かつクリア可能な数値になっているかをチェックしましょう。支援事業者側での入力が完了した後、再び申請者が作成を引き継ぎ残りの項目を入力していきます。

11. 申請要件を確認し全てにチェック

申請要件を確認する際には、全ての項目に対して確実にチェックを入れましょう。1つでも漏れがあると申請が不完全となってしまいます。注意深く確認して、漏れがないようにしましょう。

12. 賃金に関する情報と4年分の賃金計画を入力

現在の賃金状況と今後4年間の賃金計画を画面の指示に従って入力します。入力する際には、以下の2点に注意が必要です。

まず、事業場内の最低賃金が、地域別最低賃金に対して30円以上に設定されていることを確認してください。また、年平均成長率が毎年1.5%以上となるように計画を組んでください。

IT導入補助金は、ITツールの導入による生産性の向上と、それによる従業員の賃金上昇を目的としているため、要件を満たす賃金計画が策定されていない場合は申請が通りません。

13. 内容の最終確認・提出

最後に、ここまで入力した内容を最終確認し、問題がなければ申請書を提出します。申請書の内容は採択の結果を左右するため、入念にチェックすることが重要です。もし問題があれば、支援事業者に訂正依頼をすることができます。また、申請書の内容が正確かつ魅力的になっているかをチェックすることをおすすめします。

IT導入補助金申請書の書き方のポイント

IT導入補助金の申請入力において、フリー入力欄を上手に活用することが重要です。申請書の多くの箇所はチェックボックスや数字の入力欄であり、アピールできる項目は限られます。フリー欄を十分に利用しない、または簡単な文言で済ませてしまうことは、自らの採択の可能性を低下させることになります。しっかりとアピールするためにも、フリー欄には工夫を凝らして書き込むことが大切です。

事業内容を具体的に記入する

申請書の基本情報入力において、重要なのは「事業内容」です。この項目は255文字までのフリー入力欄であり、自社の強み、現在の経営課題、必要なITツール、導入による効果などを具体的にまとめることが大切です。具体的には以下の順番で文章を構成し、簡潔にまとめます。

これらの内容を具体的かつ簡潔にまとめ、255文字以内に収めるように心掛けましょう。

各項目のフリー欄でより具体的に記述

経営状況の確認欄には、事業内容とリンクさせて具体的に記述することが重要です。例えば、自社の強みについては、導入するITツールとの関係性を明確にして、「当社は○○という強みを持っており、この強みを生かした業務効率化を目指し、ITツールを導入することで更なる競争力を獲得したいと考えています。」のように記述することができます。

また、自社の弱みについては、「現在は△△の課題を抱えており、この課題を解決するためにITツールの導入が必要です。具体的には、〇〇機能を備えたツールを導入することで課題の解決が期待できます。」というように具体的な内容を記述することが重要です。

さらに、補助金で期待する効果については、事業内容や強み、弱みとの関連性を明確にし、「補助金を活用することで、ITツールの導入によって生産性の向上が期待できます。具体的には、□□の作業を自動化することができ、従業員の業務負荷を軽減し、更なる業務効率化が実現できます。」といったように、効果が具体的に表現されるように記述しましょう。

IT導入補助金について学ぶための参考書籍

IT導入補助金について学ぶための書籍や情報源は多数あります。以下に、特にオススメの書籍を紹介します。

IT導入補助金に関する入門書籍

初めてIT導入補助金について学ぶ人には、以下のような入門書籍がオススメです。

これらの書籍は、IT導入補助金の基本的な情報から、申請の流れや具体的な事例まで詳しく解説されています。

申請書の書き方に特化した書籍

申請書の書き方に特化した書籍もあります。具体的には、以下のような書籍がオススメです。

これらの書籍では、申請書を書く際のポイントや注意点、具体的な書き方などが解説されています。

まとめ

今回は、IT導入補助金の申請書の作成手順と書き方のポイントを解説しました。基本的にはIT導入補助金の申請書の作成は設問に従って解答していくだけであり、難しいものではありません。しかし、フリー入力欄を上手く活用し、具体的かつ魅力的なアピールを行うことで採択率を上げることができます。本記事を参考にIT導入補助金申請の際は申請書の書き方を参考にしてください。

コロナ禍で多くの中小企業が打撃を受け、再生を目指すための支援策として、事業再構築補助金が創設されました。第9回公募が2023年2月15日に開始したこともあり、多くの企業が新たなビジネスモデルの構築や事業の再編成を目指して申請することが期待されます。この記事では、事業再構築補助金の公募申請はいつからなのか、またこれまでの公募申請期間についてまとめて紹介します。

事業再構築補助金とは

2021年1月に通常国会で成立した令和2年度第3次補正予算に中小企業等事業再構築促進事業が予定され、2021年3月には公募が開始されました。この補助金は、コロナ禍の影響を受けた中小企業等が新事業展開をするために必要な費用を補助することを目的としています。予算規模は1兆1,485億円で、この手の補助金制度としては過去最大級です。

事業再構築補助金第9回公募はいつから?

第9回公募の申請受付は2023年2月15日から始まっています。

2023年1月16日公募要領(第9回)公表、公募開始
2023年2月15日申請受付開始
2023年3月24日18:00第9回公募締切
2023年5月上旬~中旬頃審査結果通知・採択結果公表

公募申請の注意点

事業再構築補助金の申請方法は、電子申請のみとなります。これまで、電子申請の不備が多かったため、中小企業庁の公式サイトでは「電子申請にあたってご注意いただくこと」がまとめられています。

不備で要件が満たされなかった申請の事例は以下となります。

申請書類についても「電子申請にあたってご注意いただくこと」に詳しく記載されているので、申請前に確認すると不備となる可能性が低くなるでしょう。

第8回公募からの主な変更点

第8回公募から最低賃金枠の要件見直しがあります。

第8回公募までの事業再構築補助金の過去のスケジュール

第1回公募のスケジュール

2021年3月26日公募要領(第1回)公表、公募開始
2021年4月15日申請受付開始
2021年5月7日18:00第1回公募締切
2021年6月16日特別枠の採択結果公表
2021年6月18日通常枠の採択結果公表

第2回公募のスケジュール

2021年5月20日公募要領(第2回)公表、公募開始
2021年5月26日9:00申請受付開始
2021年7月2日18:00第2回公募締切
2021年9月2日審査結果通知・採択結果公表

第3回公募のスケジュール

2021年7月30日公募要領(第3回)公表、公募開始
2021年8月30日申請受付開始
2021年9月21日18:00第3回公募締切
2021年11月30日審査結果通知・採択結果公表

第4回公募のスケジュール

2021年10月28日公募要領(第4回)公表、公募開始
2021年11月17日申請受付開始
2021年12月21日18:00第4回公募締切
2022年3月3日審査結果通知・採択結果公表

第5回公募のスケジュール

2022年1月20日公募要領(第5回)公表、公募開始
2022年2月17日申請受付開始
2022年3月24日18:00第5回公募締切
2022年6月9日審査結果通知・採択結果公表

第6回公募のスケジュール

2022年3月28日公募要領(第6回)公表、公募開始
2022年6月8日申請受付開始
2022年6月30日18:00第6回公募締切
2022年8月下旬~9月上旬頃審査結果通知・採択結果公表

第7回公募のスケジュール

2022年7月1日公募要領(第7回)公表、公募開始
2022年8月30日申請受付開始
2022年10月5日18:00第7回公募締切
2022年12月上旬~中旬頃審査結果通知・採択結果公表

第8回公募のスケジュール

2022年10月3日公募要領(第8回)公表、公募開始
2022年12月16日申請受付開始
2023年1月13日18:00第8回公募締切
2023年3月上旬~中旬頃審査結果通知・採択結果公表

まとめ

事業再構築補助金の第9回目の公募が2023年2月から始まりました。申請書類に不備がある場合には審査に通らないため、申請する際には事前確認が重要となります。中小企業等は、この機会に事業再構築補助金を活用し、コロナ禍を乗り越えるための新たなビジネスモデルの構築に取り組むことが求められます。事業再構築補助金の公募内容に関する最新情報は中小企業庁のWebサイトで公表されるので、申請を検討される場合は確認することをおすすめします。

本記事では、個人事業主がIT導入補助金の申請するときのポイントを詳しく解説します。補助金を受けてIT投資を進めることで、ビジネスの拡大や効率化が期待できます。ぜひ、この記事を参考にして、個人事業主の方はIT導入補助金を上手に活用し、ビジネスの成長を目指しましょう。

IT導入補助金とは

小規模事業者にとって、ITツールの導入費用は重荷となることがあります。費用の負担を軽減するのに利用できるのが、IT導入補助金です。従来の枠(A・B類型)に加え、新たにデジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型・複数社連携IT導入類型)やセキュリティ対策推進枠が追加され、より多くの対象者が補助金の恩恵を受けられます。

項目説明
対象者商工団体等・まちづくり事業に取り組む団体・IT導入支援事業者と個人事業主のパートナーなど
IT導入補助金の種類・通常枠
・セキュリティ対策推進枠
・デジタル化基盤導入枠
補助金額と補助率種類によって異なる
対象のITツール・ソフトウェア購入費
・クラウド利用料
・導入関連費
・ハードウェア購入費(デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)のみ)

IT導入補助金の申請方法

IT導入補助金を申請するためには、以下の手順に従う必要があります。

IT導入補助金を申請するためには、スケジュールを把握することが大切です。個人事業主・フリーランスの場合、以下の流れで申請を行います。

  1. IT導入補助金事業の理解を深める。
  2. IT導入支援事業者を選定し、ITツールを選択する。
  3. 「gBizIDプライム」アカウントを取得し、「SECURITYACTION」を実施する。
  4. 交付申請を行う。
  5. 交付決定後、ITツールの発注・契約・支払いを行う。
  6. 事業実績を報告し、補助金が交付されるので期限内に報告を行う。

個人事業主が準備すべき書類

以下は、IT導入補助金の交付申請に必要な書類です。法人と個人事業主とで異なるものがありますので、それぞれの項目を確認してください。

事業者の種類必要書類
法人・実在証明書:履歴事項全部証明書(発行から3か月以内)
・事業継続確認書類:税務署の窓口で発行された令和元年~令和 2 年中に納税された法人税の直近の納税証明書
個人事業主・本人確認書類:(有効期限内の)運転免許証・運転経歴証明書・住民票(発行から3か月以内)のいずれか
・事業継続確認書類1:税務署の窓口で発行された令和元年分の所得税の納税証明書
・事業継続確認書類2:税務署が受領した直近分の確定申告書 B の控え

個人事業主がIT導入補助金の申請するときのポイント

個人事業主がIT導入補助金の申請をする際には、注意点があります。

書類の不備をなくす

個人事業主がIT導入補助金の申請を行う際に気を付けるべき点の一つに、書類不備が挙げられます。専門家のサポートを受けたとしても、書類の提出は個人事業主自身が行うため、見落としがちな不備がある可能性があります。書類不備があると、申請の受理に時間がかかる場合があるため、不備がないように何度もチェックしてから申請するようにしましょう。

IT導入補助金の目的に沿って申請する

IT導入補助金制度の目的は、業務プロセスの改善や業務効率化、売上アップなどを促進することです。個人事業主がこれらの目的を達成するためには、自身の課題やニーズに合わせたITツールの導入が必要不可欠です。したがって、制度の概要をしっかりと把握した上で、自身の目的に沿って申請を行うことが重要です。

第三者に分かりやすく伝える

IT導入補助金を受けるためには、厳密な外部審査委員会の審査を通過する必要があります。そのため、自分が行っている取り組みや目指す目標を、第三者でも理解できるように、専門用語をできるだけ避けたわかりやすい言葉で表現することが重要です。

書類の内容は、誰が見ても簡単に理解できるように心がけ、採択につなげていくことが大切です。

IT導入補助金申請を効率的に進める方法

IT導入補助金を活用することで、最大450万円の援助を受けることができ、設備投資にかかる経済的負担を大幅に軽減できます。しかしながら、個人事業主は事務作業や顧客対応などを1人でこなすため、IT導入補助金の申請手続きに十分な時間を割けない場合もあるでしょう。このような場合には、IT導入支援事業者であるITコンサルタントや税理士を活用することで、申請手続きを効率的に進めることができます。

ITコンサルタントを活用

ITコンサルタントは多くの企業で業務改善や情報システムの導入支援を行っており、幅広い実務経験とノウハウを有しています。ITコンサルタントを利用することで、客観的な視点から経営課題や経営資産に適したITツールの提案を受けられるため、ミスマッチリスクを軽減することができます。また、ベンダー選定やスケジュール管理なども依頼できるため、効率的な申請手続きが可能です。ただし、全てのコンサルティング会社が補助金申請サポートに熟練しているわけではないため、ホームページ上で対応可否や実績を確認してから依頼先を決定することが大切です。

税理士を活用

税理士を活用することで得られるメリットは、多岐にわたる業務を依頼できる点です。たとえば、補助金申請に関する業務だけでなく、確定申告書の作成や会計ソフトの導入サポートなども依頼できます。

税理士は税務や補助金に関して豊富な知識を持ち、専門家としての手厚いサポートが期待できます。そのため、スムーズに申請手続きや導入作業を進めることができます。

また、税務代理や税務書類の作成を依頼することで、業務の正確性と効率性の両立が可能となります。税務代理や税務書類作成、税務相談は税理士の独占業務に設定されており、税理士以外に作業を任せることはできません。

ただし、税理士に依頼する業務が多すぎると費用が高騰するため、依頼する作業の範囲を限定することが重要です。税理士の得意分野である確定申告や税務相談に加え、補助金申請に必要な書類作成など、効果的な業務の依頼方法を検討しましょう。

まとめ

IT導入補助金は、個人事業主にとっても大きな支援となる制度です。申請手続きは一人で行うことが難しい場合もありますが、ITコンサルタントや税理士の活用によりスムーズに進めることができます。補助金を受け取るためには手続きが必要ですが、IT導入による業務の効率化や売上アップなど、多大なメリットが期待できます。個人事業主の皆さんは、この機会に是非IT導入補助金の申請を検討してみてはいかがでしょうか。

IT導入補助金制度は、オンラインショップ(ECサイト)の制作にも適用されます。今後ECサイトを制作し、非対面での販売を強化したい企業様はこの記事をお読みください。

IT導入補助金とは

「IT導入補助金」とは、経済産業省が実施する「サービス等生産性向上IT導入支援事業」のことであり、ITツールの導入に伴う費用の一部を国が補助する制度です。この補助金は、ホームページ制作やオンラインショップ(ECサイト)制作などのIT事業の支援を目的としており、ITツールを導入することで業務の効率化や売上アップなどの経営力の向上を図ることができます。

IT導入補助金には、通常枠のA類型・B類型、デジタル化基盤導入枠のデジタル化基盤導入類型・複数社連携 IT導入類型、セキュリティ対策推進枠の5つの対象枠があります。A類型・B類型は、主に顧客対応や販売支援、会計・財務システム、人事システムなどのITツールが対象です。デジタル化基盤導入類型・複数社連携 IT導入類型は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも、生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者等を支援し、企業間取引のデジタル化を推進することを目的としています。また、セキュリティ対策推進枠はサイバーインシデントが原因で事業継続が困難となる事態を回避するとともに、サイバー攻撃被害が供給制約や価格高騰を潜在的に引き起こすリスクや生産性向上を阻害するリスクを低減することを目的としています。

オンラインショップ制作は「デジタル化基盤導入類型」「複数社連携 IT導入類型」が対象枠

オンラインショップ(ECサイト)制作について、IT導入補助金を利用する場合は、「デジタル化基盤導入類型」「複数社連携 IT導入類型」が対象枠となります。これらの枠について、詳しく解説いたします。

デジタル化基盤導入類型

デジタル化基盤導入類型においては、オンラインショップ(ECサイト)を含むITツールやPC、タブレット、レジ、券売機などが対象となります。また、対象とするITツールや機器によって、補助額や補助率が異なる場合があります。

対象項目補助額補助率
オンラインショップ(ECサイト)を含むITツール①~50万円以下3/4
オンラインショップ(ECサイト)を含むITツール②50万円超~350万円2/3
PC等~10万円以下1/2
レジ等~20万円以下1/2

オンラインショップ(ECサイト)を含むITツールについては、対象経費が50万円以下の場合は3/4の補助率が適用され、50万円を超える部分については2/3の補助率が適用されます。

複数社連携 IT導入類型

複数社連携IT導入類型では、デジタル化基盤導入類型に比べて対象となるITツールが広範囲にわたります。例えば、キャッシュレスシステムや生体認証決済システム、AIカメラ、デジタルサイネージ、DX化の実現などが挙げられます。また、コーディネート費用や外部専門家に係る費用も補助の対象となります。

ただし、複数社連携IT導入類型の申請要件は比較的高く設定されているため、オンラインショップ(ECサイト)のみを対象とする場合には、デジタル化基盤導入類型での補助金申請が適している場合があります。

オンラインショップ制作でIT導入補助金を利用する際の申請期間や提出・添付書類

オンラインショップ(ECサイト)制作においてIT導入補助金を利用する場合、申請期間があり、必要な書類を用意して申請を進める必要があります。以下では、申請期間と必要書類について簡単に説明します。後ほど、手続きの流れについてもご紹介いたします。

申請期間のスケジュール

通常枠(A類型・B類型)

募集回数締切日交付決定日
1次募集5月16日(月)6月16日(木)
2次募集6月13日(月)7月14日(木)
3次募集7月11日(月)8月12日(金)
4次募集8月8日(月)9月8日(木)
5次募集9月5日(月)10月6日(木)
6次募集10月3日(月)11月4日(金)
7次募集10月31日(月)12月6日(火)
8次募集11月28日(月)2023年1月18日(水)
9次募集12月22日(木)2023年2月7日(火)

デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)

募集回数締切日交付決定日
1次募集4月20日(水)5月27日(金)
2次募集5月16日(月)6月16日(木)
3次募集5月30日(月)6月30日(木)
4次募集6月13日(月)7月14日(木)
5次募集6月27日(月)7月28日(木)
6次募集7月11日(月)8月12日(金)
7次募集7月25日(月)8月25日(木)
8次募集8月8日(月)9月8日(木)
9次募集8月22日(月)9月22日(木)
10次募集9月5日(月)10月6日(木)
11次募集9月20日(火)10月20日(木)
12次募集10月3日(月)11月4日(金)
13次募集10月17日(月)11月22日(火)
14次募集10月31日(月)12月6日(火)
15次募集11月14日(月)12月20日(火)
16次募集11月28日(月)2023年1月18日(水)
17次募集12月22日(木)2023年2月7日(火)
18次募集1月19日(木)2023年3月3日(金)
19次募集2月16日(木)2023年3月23日(木)

提出・添付書類一覧

IT導入補助金を申請するにあたり、法人と個人事業主で必要書類が異なる点にご注意ください。必要書類が揃わない場合、申請対象外となりますので、事前にしっかり確認し、提出時に不備がないようにしましょう。以下では、それぞれの必要書類について詳しく解説いたします。

法人がIT導入補助金を交付申請する場合の必要書類

法人がIT導入補助金を申請する際に必要な書類は、以下の通りです。

・履歴事項全部証明書

 法人の登記事項を証明する書類で、発行から3カ月以内のものに限ります。補助金や助成金の申請や銀行融資、オフィスの借り入れなど、様々な場面で必要になる書類です。

・法人税の納税証明書(その1またはその2)

 直近分のものに限ります。納税証明書は税務署の窓口での発行が必要で、電子納税証明書は使用できません。

個人事業主がIT導入補助金を交付申請する場合の必要書類

個人事業主がIT導入補助金を申請する際に必要となる書類は以下の通りです。

・運転免許証、運転経歴証明書、または住民票

住民票については、交付申請日から遡って3カ月以内のものに限ります。また、運転免許証については、交付申請日が有効期限内であり、住所変更等の変更があった場合は裏面の変更履歴も提出が必要です。

・所得税の納税証明書(その1またはその2)

所得税の納税証明書については、直近のものに限り、税務署の窓口で発行されたものに限られます。電子納税証明書(納税証明データシート等)は不可となります。

・所得税確定申告書B

所得税確定申告書Bについては、税務署が受領した直近のものに限ります。

以上が、個人事業主が提出する必要のある書類です。なお、個人事業主の場合、旧姓で事業を行っており、①〜③の姓名が異なる場合は、姓名の変更がわかる書類を①と一緒に提出する必要があります。

IT導入補助金の申請の流れ

IT導入補助金の申請手続きには、申請期間や必要書類の確認が必要です。企業向けの申請手順については、IT導入補助金公式サイトで公表されている流れに従って進めることができます。

1. 導入するITツールを選定する

IT導入補助金の対象となるITツールは、「IT導入支援事業者・ITツール検索」にて調べることができます。まずは導入するITツールの選定を行ってください。

2. gBbizIDを取得する

gBbizIDは1つのID・パスワードで様々な行政サービスにログインできるサービスです。公式サイトから取得できます。

3. 「SECURITY ACTION」の実施

「SECURITY ACTION」の宣言は、情報セキュリティ対策に真剣に取り組むことを表明するものです。公式サイトでの申請手続きを完了することで、1〜2週間後にはロゴマークをダウンロードできるようになります。

4. 交付申請

IT導入支援事業者と共同で事業計画を行なった場合、交付申請手続きの手順は下記の通りです。

5. 申請マイページで基本情報等を入力します。

IT導入支援事業者が、導入するITツール情報や事業計画値を入力します。

入力内容を再度確認し、事務局に提出します。

6. ITツールの発注・契約・支払い(補助事業の実施)

ITツールの発注、契約、支払いは、事務局から「交付決定」通知を受けた後に行います。交付決定通知前に手続きを行った場合、補助金の受け取りができなくなるので、注意が必要です。

7. 事業実績報告

補助金の使途であるITツールの発注・契約・支払いを証明するために、事業実績報告を提出する必要があります。手順は以下の通りです。

  1. 申請マイページから、事業実績報告に必要な情報や証憑を添付し、報告書を作成します。
  2. 必要事項を入力し、再度内容を確認します。
  3. 作成した事業実績報告書を事務局に提出します。

8. 補助金交付手続き

事業実績報告書の提出後、補助金の交付手続きを行います。補助金の額は、申請マイページから確認できます。

9. 事業実施効果報告

IT導入補助金の事業実施効果報告は、所定の期限までにIT事業者ポータルを通じて代理で提出する必要があります。代理提出には、申請マイページからの必要事項の入力が必要となります。

成功するオンラインショップのポイント

最後に成功するオンラインショップ(ECサイト)を制作するポイントをお伝えします。

製品に合わせてカートを選定する

オンラインショップ(ECサイト)で用いるカートはサービスごとに特徴があります。自社で提供する製品、ターゲットとするユーザーに合わせた最適なカートを選びましょう。

例えば、20代の女性をターゲットとするアパレル販売のオンラインショップの場合は、デザイン性が高いカートが好まれます。また、健康食品やサプリメントなどを販売する場合は、定期購入機能が備わっているカートが適しているといえます。

ユーザー目線でデザインする

オンラインショップは、オリジナル性が高いオシャレなデザインより、使いやすさを感じるデザインが求められます。オンラインショップを利用するユーザーの多くはAmazonや楽天などのオンラインショップを利用した経験があると考えられますが、その理由は単に有名であるだけでなく、シンプルで使いやすい構造だからです。Amazonや楽天を参考に、使いやすいと感じてもらえるデザイン・構造に取り組みましょう。

製品ページを魅力的に作る

オンラインショップを訪れるユーザーの目当ては製品ページです。製品ページがいかに充実して魅力的なのか、使いやすいのかでオンラインショップは成功します。求めている製品を見つけやすい機能を備え、ユーザーが求めている製品情報が網羅的に記されているページ設計を目指しましょう。

リピーターを意識する

オンラインショップはリピーターを増やすことが近道と言えます。製品の入荷情報や新製品発売情報などメールやSNSなどでこまめに発信を続け、常に動いているサイトだとユーザーにアピールすることが重要となります。

Webサイトに置いて、情報を蓄積できることは大きなポイントです。オンラインショップの売り上げを分析することで、どの製品がどのターゲットに人気なのかをつかみましょう。

まとめ

IT導入補助金を活用してオンラインショップ(ECサイト)を制作する場合は、最大で350万円まで補助金を受け取ることができます。条件を満たすことが必要ですが、その分、中小企業でも比較的簡単にIT導入を行うことができます。IT導入補助金を利用したオンラインショップ制作に興味がある場合は、上記でご紹介した条件を確認し、手順に従って申請手続きを進めてみてはいかがでしょうか。

昨今、さまざまな業界でのDXに関する取り組みが行われており、中小企業でも必要性が高まっています。しかし、資金に乏しい中小企業では、意欲はあるものの、なかなか手をつけることができていないという会社も多いでしょう。そういった中小企業を後押しし、海外企業に対する産業の競争力を確保するため、政府はDX関連の支援メニューを続々と打ち出しています。今回は、これから業務のDXに取り組もうと考えている中小企業様を対象に、使えるIT導入補助金ほか補助金・助成金についてお伝えします。この記事を読んでいただくことで、低コストでより効果の高い取り組みを行うことが可能になります。

DXとは

DXは、デジタル技術を活用して企業が自社のビジネスモデル、サービス、製品、プロセス、文化などを変革し、顧客と社会のニーズに合わせた新しい価値を提供することで、競争上の優位性を確立することを目的としています。経済産業省が定義したDXの定義にも、「製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」という変革の観点が明確に示されています。DXは、単にデジタル技術を利用することではなく、デジタル技術を活用した組織変革、ビジネスモデル変革、文化変革など、より幅広い視野で取り組むことが必要です。

DXをするために必要なこと

経済産業省が策定した「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」において、DX推進のために欠かせない取り組みとして、経営戦略・ビジョンの提示、経営トップのコミットメント、DX推進のための体制整備、投資等の意思決定のあり方、スピーディーな変化への対応力が挙げられています。また、DXは単にIT機器やシステムの導入に留まらず、ビジネスモデルの革新や業務の最適化、文化の変革など、より幅広い視野で取り組むことが必要であり、経営者から現場のスタッフに至るまでの全社的な取り組みが求められることが示されています。

これらは、DXを成功させるために欠かせない重要な要素であり、企業がDXに取り組む際には、これらを考慮して計画を立て、実行していく必要があります。また、DXは一朝一夕にできるものではなく、継続的な取り組みが必要となるため、経営体制や資金面の準備も必要です。

DXの取り組みに掛かる費用

DXには多くのコストがかかることが予想されます。具体的には、社内体制構築費、企画・開発費、宣伝広告費、人材育成費などが挙げられます。そのほか、専門家やコンサルタントの謝金や旅費、社内におけるDX人材の教育費、機械装置・ソフトウェアの導入費やリース費用、設計・構築に係る開発費や外注費、市場調査・構築に係る外注費などが考えられます。

ただし、これらの費用の多くは、補助金や助成金の対象となっているため、補助金や助成金の制度を活用することによって、費用を削減することが可能です。また、企業の技術力や事業の規模、開発期間によっても費用は異なるため、DXの計画段階で予算を見積もり、必要に応じて補助金や助成金を活用することが重要です。

補助金や助成金を申請する際のメリット・デメリット

補助金や助成金を申請する際には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット

デメリット

DXに使える補助金

次に、DXに関連する補助金について紹介します。補助金を申請するには、申請期間や審査期間などが設けられていますので、DXに取り組むことを決めたら、早めに準備を始めることが重要です。

IT導入補助金

IT導入補助金は中小企業や小規模事業者のITツールの導入を支援する制度です。

IT導入補助金には通常枠、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型、複数社連携IT導入類型)、セキュリティ対策推進枠に分かれており、それぞれ異なる取り組みを支援しています。特に、インボイス制度への対応やキャッシュレス決済を導入する取り組み、サイバーセキュリティ対策に力を入れる企業を支援するなど、最新のIT技術を導入することで競争力を高める企業を支援しています。

通常枠とセキュリティ対策推進枠では、補助率は1/2以内、デジタル化基盤導入枠では、補助率は3/4以内や2/3以内で、補助額の上限や下限が設定されています。なお、「デジタル化基盤導入枠」では、ハードウェア購入費用も補助対象となっています。

IT導入補助金の申請には、事業計画が必要で、その中で事業実施による労働生産性の伸び率が求められます。通常枠とセキュリティ対策推進枠では、1年後の伸び率が3%以上、3年後の伸び率が9%以上を、過去3年間に同補助金の交付を受けた事業者はそれ以上の伸び率が求められます。デジタル化基盤導入枠では、労働生産性の要件は求められていません。

IT導入補助金を活用することで、中小企業や小規模事業者もDXに取り組むことができ、将来に向けたビジネスの強化・成長が期待できます。

ものづくり・商業・サービス補助金

ものづくり・商業・サービス補助金は、DXにも活用できる補助金です。この補助金は、中小企業や小規模事業者が革新的なサービスや試作品の開発、生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。

補助率は1/2で、小規模事業者等の場合は2/3です。補助上限は750万円から1,250万円までの範囲です。また、「回復型賃上げ・雇用拡大枠」「デジタル枠」「グリーン枠」「グローバル展開型」の4つの枠があり、それぞれに異なる補助上限や補助率が設定されています。

事業計画には、3~5年の期間において、事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加させること、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加させること、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上にすることが求められます。また、「回復型賃上げ・雇用拡大枠」「デジタル枠」「グリーン枠」には、それぞれに設定された個別の要件を満たす必要があります。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、DXに適している補助金の1つで、販路開拓の取り組みを支援することを目的としていますが、DXの取り組みにも適用されます。小規模事業者の定義は、業種ごとに異なりますが、商業・サービス業で5名以下、宿泊業・娯楽業を除くサービス業で20名以下、製造業その他の業種で20名以下が該当します。ただし、「通常枠」以外の類型には、それぞれ個別の別途要件も設定されていますので、注意が必要です。

事業再構築補助金

事業再構築補助金は、アフターコロナの事業環境を見据えた事業の転換に資するための補助金です。DXの取り組みを含めた事業モデルの変革を支援することができます。補助率や補助金額は、企業の従業員数や事業類型によって異なります。対象者は、売上高の減少や事業転換に取り組んでいること、認定経営革新等支援機関と事業計画を策定していることが求められます。「通常枠」以外の事業類型については、それぞれ別途の要件が設定されているため、注意が必要です。

未来の産業創造に向けた研究成果実用化促進事業

未来の産業創造に向けた研究成果実用化促進事業は、産学協同による新規事業の開発を目的とした助成金であり、1億円以上50億円以下の開発費を支援します。この制度では、成功した場合には、JST(科学技術振興機構)支出額を10年以内に年賦で返済する必要があるという、通常の補助金とは異なる条件が設けられています。

研究開発型スタートアップ支援事業

研究開発型スタートアップ支援事業は、STS(シード期の研究開発型スタートアップ)が、事業化による継続的な売上が期待できる事業計画を持つ場合に、研究開発費などを支援する制度です。助成率は対象費用の2/3までで、助成額は7千万円または2億円以内です。ただし、支援される技術内容には一定の条件があります。

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者のスキルアップやキャリアアップを支援するための制度です。助成金ではなく、一定の要件を満たす企業に対して支援を行います。複数のコースがあり、企業の状況に合わせて適切なコースを選択できます。ただし、コースごとに助成内容が異なります。

サイバーセキュリティ対策促進助成金

サイバーセキュリティ対策促進助成金は、中小企業などがサイバーセキュリティ対策を実施するために必要な設備等の導入費用の一部を助成する制度です。助成率は対象経費の半額で、助成額の上限は1,500万円です。ただし、申請には、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施する「SECURITY ACTION」の2段階目(★★ 2つ星)を宣言する必要があります。

まとめ

日本政府は、中小企業や小規模事業者のDX取り組みを支援する様々な制度を設けています。その中でも、IT導入補助金は生産性の向上を目的にしたITツールの導入費用を支援し、最大2年間のクラウド利用料の対象期間延長や安価なITツール導入の支援など、補助下限額の引き下げや撤廃など柔軟な対応がなされています。

中小企業や小規模事業者がIT導入によって生産性向上や業務効率化を図ることで、競争力の強化や成長につながることが期待されています。DXに取り組むことで、新しいビジネスモデルの創出や社会課題の解決につながる可能性があります。中小企業や小規模事業者は、IT導入補助金をはじめとする様々な制度を積極的に活用し、先進的なDXの取り組みを進めていくことが求められています。

本記事では、IT導入支援事業者の選ぶ際に抑えておきたいポイントや補助金の専門家を頼るメリット、注意点について解説します。自社で導入したいITツールの機能や要件に合わせて、IT導入支援事業者を選定し、必要であれば、採択率を高めるサポートを提供してくれる補助金の専門家に頼るための参考になさってください。

IT導入補助金でit導入支援事業者とは

補助事業を申請者とともに実施する、補助事業を実施するうえでの共同事業者(=パートナー)を「IT導入支援事業者」と呼びます。IT導入支援事業者は、中小企業や小規模事業者の生産性向上を支援するために、ITツールの提案や導入、そして経営診断ツールを使った事業計画の策定支援や、各種申請手続きをサポートします。

IT導入支援事業者として事務局に登録され、認定を受けたITツールのみが、IT導入補助金の補助対象となります。

IT導入補助金の支援事業者の選び方

IT導入補助金の支援事業者を選ぶ際には、以下のポイントに注意することが重要です。

条件に合わせて IT導入支援事業者を選ぶ

IT導入補助金に申請を考えている事業者は、自社で導入したいITツールの機能や申請する枠の要件を考慮して、条件に合うIT導入支援事業者を選ぶ必要があります。IT導入支援事業者を選ぶには、IT導入補助金公式サイトのIT導入支援事業者・ITツール検索を利用します。

選ぶ流れは、まず公式サイトから検索し、条件に合うIT導入支援事業者に問い合わせます。たとえば、会計ソフトを導入する場合は、会計ソフトを提供するIT導入支援事業者を公式サイトで検索し、問い合わせることができます。事前に希望条件や問い合わせ内容を決めておくと、希望に合うIT導入支援事業者を見つけるのがより簡単になります。

条件に合うIT導入支援事業者を見つけて問い合わせることで、自社にとって最適なIT導入支援事業者を選ぶことができます。

実績が豊富

IT導入支援事業者を選ぶ際の最も重要なポイントは、豊富な申請実績や採択実績を持つ業者を選ぶことです。実績の豊富な業者は、申請に関するノウハウを蓄積しており、多様な事業ジャンルに対応できるため、イレギュラーな問題が発生しても対処できます。

IT導入支援事業者のホームページでは、申請実績を確認できますが、架空の実績を掲載している可能性もあります。不安がある場合は、直接電話で質問することをおすすめします。

実績や申請に関する質問を通じて、数多くの業者を比較し、信頼できる専門家を見つけることが大切です。

報酬の明確な説明がある

報酬の明確な説明があるかどうかも、IT導入支援事業者を選ぶ際の重要なポイントです。

一般の事業者は、補助金申請に必要な費用がどの程度かわからないことが多いため、IT導入支援事業者によっては不要なオプション等を報酬に含めていたり、料金が複雑だったりすることもあります。そのため、事前に必要経費と報酬を分けて明確に説明してくれる IT導入支援事業者を選ぶことが大切です。

また、報酬に含まれるサービス内容やオプション、支払い方法等も確認しておくことで、支払い前に納得のいく契約を結ぶことができます。

サポートの明確な説明がある

補助金申請において、どこまでサポートするのかを明確に説明してくれる IT導入支援事業者は信頼性が高いといえます。補助金支払いまでをサポート範囲にしている IT導入支援事業者が多いですが、中には申請後のフォローや報告書の作成までサポートしてくれる IT導入支援事業者もあります。

採択後の事業展開に関するサポートが不十分だと、補助金額が減額されたり受給できない場合があります。そのため、 IT導入支援事業者によってサポート範囲が異なることを念頭に置いて、契約前にしっかりと確認しましょう。

IT導入支援事業者のポイント

IT導入支援事業者は、必ずしも行政手続きのプロではないため、依頼先によっては事業計画書の策定の面で詰めの甘さが出る可能性があります。そのため、中小企業診断士や公認会計士、弁護士などの士業を頼るのも良いでしょう。中でも、中小企業診断士は経営コンサルタントの資格を持ち、事業者の状況の分析や今後の事業展開を盛り込んだ精度の高い事業計画書の作成ができるため、頼りになる存在といえます。また、行政書士も補助金申請を専門に行っている事務所においては、事業計画書の作成にも慣れているため、安心して依頼することができます。

申請の際に補助金の専門家を頼るメリット

前述でお伝えした通り、IT導入支援事業者は、必ずしも行政手続きのプロというわけではありません。事業計画書の策定面で、補助金の専門家を頼ることはいくつものメリットがあります。

手間が省ける

IT導入補助金の申請書の作成は、思った以上に手間や時間がかかります。申請者は、申請に必要な要件を理解し、書類の必要事項を記入したり、添付書類を収集したりする必要があります。さらに、自分たちのビジネスプランを正確に文章化しなければならないため、申請書作成は経営者にとってはかなりの負担となります。

しかし、補助金の専門家に申請のサポートを依頼すれば、書類作成から申請までの手続きをすべて代行してもらうことができます。つまり、経営者は補助金の申請に時間を費やすことなく、本業に集中することができるのです。

採択される可能性が高まる

補助金の専門家に申請サポートを依頼することで、補助金が採択される可能性が高くなると言えます。

補助金の専門家は、これまで多数の申請を行っており、その経験から申請のノウハウや採択されやすい事業計画の策定方法を熟知しています。また、最新情報の収集や採択の傾向分析も行っているため、採択率が高い申請書を作成することができます。

実際、IT導入補助金の採択率は約4割程度であり、申請が不採択になるケースも多いです。しかし、補助金の専門家のサポートを受けることで、専門知識を活かした申請書作成ができ、採択される可能性が高くなることは明らかです。

採択までの時間を短縮

補助金の専門家に申請のサポートを依頼することで、補助金の採択までの時間を短縮することができます。

申請者自身が要件の確認や必要書類の作成、申請書の作成をする必要がなくなります。補助金の専門家が作成する申請書は、採択に必要な内容が含まれているため、内容の確認や修正を求められることはほとんどありません。また、必要書類の添付漏れなどのミスも起こりにくく、スムーズに採択まで進むことができるのです。

補助金受給額の増額

補助金の専門家に依頼することで、補助金受給額の増額が期待できます。補助金の専門家は、事業者の経営状況を的確に判断し、経費を最大限活用できる事業計画を策定することができます。

また、IT導入補助金には4つの類型があり、申請する類型によって補助金額が変わります。補助金の専門家によるサポートにより、経営状況に最適かつ補助金額が限度額まで受けられる類型を検討することができます。つまり、補助金の専門家のサポートを受けることで、補助金受給額を増額する可能性が高まるのです。

IT導入支援事業者・補助金の専門家を頼る際の注意点

最後に、IT導入支援事業者・補助金の専門家を頼る際の注意点についてお伝えします。

悪質なIT導入支援事業者

IT導入補助金の公式サイトでも指摘されているように、IT導入支援事業者登録を受けていない業者には注意が必要です。そのため、架空の補助金申請を斡旋するケースや、着手金を騙し取ることを目的に申請要件に照らして確実に採択されないとわかっているにも関わらず、事業者へ営業をかけ強引に受注に漕ぎ着ける悪質な支援事業者も存在します。

こうした業者に引っかかってしまうと、時間とお金を無駄にするだけでなく、経営が傾いてしまう危険性があります。支援事業者を選ぶ際には、慎重に選び、適切な対応が必要です。そのため、IT導入支援事業者を選ぶ際には、悪質な業者が存在することを念頭に置いて検討し、しっかりと判断してください。

費用がかかる

補助金の専門家に申請サポートを依頼する場合、費用がかかります。報酬金額には「着手金」と「成功報酬」が定められていることが多く、万が一不採択になった場合は、着手金が返金されない場合もあります。

しかし、先に述べたように、申請サポートを利用することで採択率が上がったり、受給額が増えたりする可能性があるため、補助金の専門家のサポートを受けることにはメリットもあることは間違いありません。ですので、申請サポートを利用するかどうかを検討する際は、長所と短所をよく考慮して判断することが大切です。

まとめ

今回は、IT導入支援事業者の選ぶ際に抑えておきたいポイントや補助金の専門家を頼るメリット、注意点について解説しました。適当な業者を選んでしまうと、補助金の採択率が低くなったり、申請費用がかさんだりと様々な問題が起こることがあります。そのため、IT導入支援事業者選びのポイントを押さえ、効率的な補助金申請につなげましょう。

中小企業や個人事業主の間で注目されているIT導入補助金を活用したホームページ制作についてご紹介します。IT導入補助金を活用することで、ホームページ制作にかかる費用を削減することができる可能性があります。ただし、申請要件や申請期限、必要な書類等を確認しておくことが重要であり、制作会社選びにも注意が必要です。この記事では、IT導入補助金を活用したホームページ制作のポイントをご紹介します。IT導入補助金を活用したホームページ制作に興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

IT導入補助金を活用したホームページ制作について

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者などの事業主が、自社の業務効率化や生産性向上のために必要なITツールを導入するために、国や地方自治体が設けた補助金制度です。補助金を受け取ることで、経費の一部を補助してもらえるため、事業主の負担を軽減することができます。この制度は、中小企業や小規模事業者等がより効果的な業務を行い、売上アップにつながるよう支援することを目的としています。

IT導入補助金を利用してホームページ制作する場合、対象となる枠は通常枠(A類型・B類型)とデジタル化基盤導入枠になります。

ただし、一般的な情報提供だけのホームページは対象外となります。IT導入補助金の対象となるためには、生産性向上のためのプロセス改善や効率化に役立つ仕組みが必要です。

ホームページには、予約機能や顧客・売上管理、集客・分析ツールなどを取り入れることで、業務効率化や売上アップにつながる仕組みを検討する必要があります。

IT支援事業者やITツール検索を活用して、適切な仕組みを導入し、補助金の申請を行いましょう。

IT導入補助金を活用したホームページ制作のメリット

IT導入補助金を活用することで、ソフトウェアやクラウド利用費などの費用を一部負担してもらうことができ、通常よりも安くITツールを導入することができます。自社の抱える課題に適したITツールを導入することで、業務の効率化や売り上げ拡大が期待できます。
ホームページ制作に関しても、IT導入補助金を活用することで費用を削減することができます。さらに、ホームページを制作することにより、企業の信頼性やアピール力が高まり、新規顧客獲得や既存顧客のファン化につながる可能性が期待できます。

IT導入補助金を活用したホームページ制作のポイント

IT導入補助金を活用するには、申請書類の提出や審査が必要です。事前に申請要件や申請期限、必要な書類等を確認しておくことが重要です。また、補助金を受け取るための条件がありますので、その条件を満たすようにホームページ制作を進める必要があります。

2023年度のit導入補助金の公募について

2023年度のIT導入補助金の公募はまだ開始されていませんが、IT導入補助金2023の公募の開始は2023年3月31日になる予定です。また、その速報によると、2023年度は、補助下限額が引き下げられて、クラウド利用料の対象期間が最大2年間まで延長される予定です。

ホームページ制作に関しても、IT導入補助金を活用することができますが、条件や対象範囲に注意してください。

最新情報は、IT導入補助金のホームページから確認してください。

IT導入補助金を活用したホームページ制作の事例紹介

IT導入補助金を活用してホームページを制作した事例としては、管理システムを導入した予約サイトや、ECサイトの構築などが挙げられます。

IT導入補助金を活用したホームページ制作の注意点

IT導入補助金を活用してホームページ制作をする場合、注意点もあります。まず、補助金の申請条件をしっかりと満たす必要があります。また、申請書類の提出期限や必要書類なども確認する必要があります。

さらに、制作会社選びも重要です。制作会社の実績や評判、価格や納期などを比較して、適切な制作会社を選ぶことが大切です。契約前には細かい仕様や納期、価格などを明確にし、後々のトラブルを回避することが重要です。

そして、制作後の運用や保守点検についてもしっかりと確認しておくことが必要です。

ホームページは一度作ったら終わりではありません。適切な運用や定期的にメンテナンスを行うことで、ホームページの価値を高めることができます。

ホームページ制作をする際に制作会社と契約前に確認するべきポイント

IT導入補助金を活用してホームページ制作をする場合、制作会社との契約前に確認するべきポイントがあります。

これらのポイントをしっかりと確認してから契約を進めることで、後々のトラブルや問題を回避することができます。

制作会社選びのポイント

IT導入補助金を活用してホームページ制作をする場合、制作会社の選び方にも注意が必要です。

また、制作会社がIT導入補助金に詳しいかどうかも重要なポイントです。IT導入補助金に関する情報を持っている制作会社であれば、申請から受給までの手続きをスムーズに進めることができます。

支払いや納期に関する注意点

IT導入補助金を活用してホームページ制作をする場合、支払いや納期にも注意が必要です。

また、制作会社とのコミュニケーションも重要です。進捗状況や修正内容などをしっかりと伝えることで、スムーズな制作を進めることができます。

今後のIT導入補助金制度の動向

IT導入補助金制度は、中小企業や個人事業主のIT導入や活用を促進するための制度です。近年は、新型コロナウイルスの影響により、リモートワークやオンラインビジネスの需要が増えており、IT導入補助金に対する関心も高まっています。

今後も、IT導入補助金制度は中小企業や個人事業主のIT導入や活用を支援するために継続して導入されることが予想されます。また、対象となる項目や補助金の割合などに変更がある場合もありますので、最新の情報を確認することが重要です。IT導入補助金制度の活用により、中小企業や個人事業主のIT化が促進され、業務の効率化や新たなビジネスチャンスを生み出すことが期待されます。

まとめ

IT導入補助金を活用したホームページ制作について紹介しました。IT導入補助金を活用することで、ホームページ制作にかかる費用を削減でき、企業の信頼性やアピール力が高まり、新規顧客獲得や既存顧客のファン化につながる可能性があります。ただし、申請要件や申請期限、必要な書類等を確認しておくことが重要であり、制作会社選びにも注意が必要です。

IT導入補助金を活用したホームページ制作は、効率的なビジネスのための重要な施策の一つとなっています。ぜひ、この記事を参考に、IT導入補助金を活用したホームページ制作に挑戦してみてください。

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